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【図解】バリューチェーンとは?事業活動の一連の流れを価値の連鎖として捉える考え方をわかりやすく解説

【図解】バリューチェーンとは?事業活動の一連の流れを価値の連鎖として捉える考え方をわかりやすく解説

2023.3.2に更新

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大手町のランダムウォーカー

トータルSNSフォロワー20万人の会計インフルエンサー。著書の『世界一楽しい決算書の読み方』はシリーズ累計30万部突破。

目次

この記事では企業分析を行う際に、役に立つフレームワークの意味と使い方について解説します。
図解を交えながら解説していきますので、ぜひ最後まで読んでいただけますと幸いです。

バリューチェーンとは?

バリューチェーンとは、原材料の調達から商品の提供までの、事業活動の一連の流れを価値の連鎖として捉える考え方です。
事業活動を分解し、価値の源泉を特定することは、事業の強みや弱みを把握することに繋がり、その結果、今後の戦略立案を考えること等に役立ちます。


バリューチェーンで登場する付加価値


バリューチェーンは、付加価値の創造を可視化するフレームワークです。
ここでいう付加価値とは、商品やサービスに価値をより高めることで、利用者の満足度が高まったりするものを指します。付加価値の具体例として、下記のようなものがあります。

  1. 物理的な付加価値: 商品の大きさや重さ
  2. 美的付加価値: 商品のデザインや見た目の美しさ
  3. 機能的付加価値: 商品の機能や性能
  4. 情報付加価値: 新たな情報や知識
  5. 社会的付加価値: 社会にもたらす影響や貢献。
  6. 経済的付加価値: 消費者にもたらす経済的メリット(安価な値段など)
  7. エコロジカル付加価値: 環境に与える影響や負荷。
  8. システマティック付加価値: システム全体の付加価値(納期が早い、作業効率の改善など)。
  9. サービス付加価値: サービスが提供する追加的な便利性や支援。
  10. 感情的付加価値: 消費者にもたらす感情的な満足感や高揚感。


業種ごとのバリューチェーンの事例


それでは、簡単なクイズを通じて、業種ごとのバリューチェーンの違いを紹介します。
小売業、製造業を比較しても、バリューチェーンの形は大きく異なります。

下記の2つのバリューチェーンのうち、小売業のものはどれでしょうか?
ぜひ、考えてみてください。

この記事では企業分析を行う際に、役に立つフレームワークの意味と使い方について解説します。
図解を交えながら解説していきますので、ぜひ最後まで読んでいただけますと幸いです。

バリューチェーンとは?

バリューチェーンとは、原材料の調達から商品の提供までの、事業活動の一連の流れを価値の連鎖として捉える考え方です。
事業活動を分解し、価値の源泉を特定することは、事業の強みや弱みを把握することに繋がり、その結果、今後の戦略立案を考えること等に役立ちます。


バリューチェーンで登場する付加価値


バリューチェーンは、付加価値の創造を可視化するフレームワークです。
ここでいう付加価値とは、商品やサービスに価値をより高めることで、利用者の満足度が高まったりするものを指します。付加価値の具体例として、下記のようなものがあります。

  1. 物理的な付加価値: 商品の大きさや重さ
  2. 美的付加価値: 商品のデザインや見た目の美しさ
  3. 機能的付加価値: 商品の機能や性能
  4. 情報付加価値: 新たな情報や知識
  5. 社会的付加価値: 社会にもたらす影響や貢献。
  6. 経済的付加価値: 消費者にもたらす経済的メリット(安価な値段など)
  7. エコロジカル付加価値: 環境に与える影響や負荷。
  8. システマティック付加価値: システム全体の付加価値(納期が早い、作業効率の改善など)。
  9. サービス付加価値: サービスが提供する追加的な便利性や支援。
  10. 感情的付加価値: 消費者にもたらす感情的な満足感や高揚感。


業種ごとのバリューチェーンの事例


それでは、簡単なクイズを通じて、業種ごとのバリューチェーンの違いを紹介します。
小売業、製造業を比較しても、バリューチェーンの形は大きく異なります。

下記の2つのバリューチェーンのうち、小売業のものはどれでしょうか?
ぜひ、考えてみてください。

【図解】バリューチェーンとは?事業活動の一連の流れを価値の連鎖として捉える考え方をわかりやすく解説の会計クイズ

このクイズの解答は...
(下記のボタンを押して回答できます)

選択肢①

選択肢②


正解は選択肢②が小売業のバリューチェーンでした。


上記内容はあくまで一例ですが、価値が創造されるプロセスを可視化することで、新たな気づきを得られることがあります。
それでは、ここからはバリューチェーンの考え方や、分析を行う上での使い方を解説します。

バリューチェーンの起源


バリューチェーンは、1985年にハーバード大学経営大学院教授のマイケル・E・ポーター氏が提唱したフレームワークです。企業の様々な活動が、最終的な付加価値にどのように貢献しているのかを鳥瞰するツールとして、現在に至るまで数多くで利用されてきました。

バリューチェーンを論文ベースで学びたい場合、下記が参考となります。

Michael Porter『Competitive Advantage: Creating and Sustaining Superior Performance』
Mark W. Johnson, Clayton Christensen, and Henrik B. Kelderman『Reinventing Your Business Model』

論文では、バリューチェーンを活用した戦略分析、競争優位の獲得方法、業界特有のバリューチェーンの解析などが取り上げられています。

ここからは、上記の論文の内容を元に、わかりやすくバリューチェーンについてを解説します。

バリューチェーンの構成要素は?


バリューチェーンは、「主活動」「支援活動」の2つの構成要素で成り立ちます。
構成要素を整理することで、価値の創造過程を可視化し、全体像把を把握することが可能となります。

バリューチェーン:主活動


バリューチェーンにおける主活動とは、消費活動に直接的な関わりを持つ活動を指します。
具体的には、購買物流、企画製造、出荷物流、販売マーケティング、サービスなどが挙げられます。


バリューチェーン:支援活動


バリューチェーンの支援活動とは消費活動には直接関わらない活動を指します。
具体的には、全般管理、人事・労務管理、技術開発、調達活動などが挙げられます。


バリューチェーンとサプライチェーンの違いは?


バリューチェーンとサプライチェーンは、よく混同しがちですが、異なる概念です。
両者は、企業が提供する製品やサービスの流れについて、それぞれ異なる視点からアプローチします。

価値の創造過程を把握するバリューチェーン


バリューチェーンは、企業が提供する製品やサービスに対して、どのような活動を行って、どのような価値を提供するかを分析します。
それらの活動は、原材料調達から製造、販売、アフターサービスなどにわたり、競争優位を獲得するための経営戦略に利用されます。

調達活動にフォーカスするサプライチェーン


サプライチェーンは、製品やサービスを提供するために必要な資材や部品、原材料などを調達するための活動を分析します。より簡易的な表現をすると、モノや情報、お金の流れに着目します。
モノや情報、お金の流れを可視化することで、調達活動の不効率などを特定し、コスト削減や可用性の向上に利用されます。


両者の違いがわかる事例


例えば、「コーヒー豆の農家から購入し、現地で精製し、輸送して、小売店で販売する」という流れがバリューチェーンの例である一方、「コーヒー豆を購入するために、最もコストが安い農家を選ぶ」、「現地で精製するために、最も効率的な方法を採用する」、「輸送するために、最も迅速な手段を選ぶ」などがサプライチェーンの例です。

バリューチェーンとサプライチェーンの使い分けは?


バリューチェーンとサプライチェーンは、それぞれ異なる目的で使い分けることができます。

バリューチェーンの目的

バリューチェーンは、製品やサービスに対して、どのような価値を提供するかを分析し、競争優位を獲得するための経営戦略を立てるために使用します。

サプライチェーンの目的

サプライチェーンは、製品やサービスを提供するために必要な資材や部品、原材料などを調達するための活動を分析し、コスト削減や可用性の向上を図るために使用します。

両者の使い分け

つまり、バリューチェーンは顧客に対して価値を提供し、競争優位を獲得するための経営戦略を立てるために使用します。
一方、サプライチェーンは製品やサービスを提供するために必要な資材や部品、原材料などを調達するために使用します。

バリューチェーン:分析方法とは?


バリューチェーンの分析方法は数多く存在します。今回は最も一般的な分析方法を紹介します。

バリューチェーンの分析の流れ


バリューチェーンの分析は、以下の3つのステップで行います。

  • バリューチェーンを洗い出す
  • コストを分析する
  • 自社の強み・弱みを分析する


1.バリューチェーンの洗い出し


まず最初にバリューチェーンの構成要素である活動を洗い出します。
洗い出した活動は、項目別に整理し、主活動と支援活動に分類します。

全体図を視覚化することで、自社の価値創造過程を漏れなく把握することに繋がります。
従って、1番最初の洗い出しのフェーズが最も重要となります。

また、実務的には、主活動に絞って分析することが多くなります。業種や目的により、柔軟に使い分けましょう。


2.活動別のコスト分析


バリューチェーンを洗い出し全体像を把握したら、コスト分析を行います。
①で分類した活動ごとに、どの程度のコストが発生しているかを把握します。

例えば、100円均一を運営するキャンドゥの場合、分解した活動に損益計算書のコストを紐づけることで、バリューチェーンを定量化します。

コストを分析する際には、変動費や固定費の分解や、コストに対して責任を負う部門を明確にすることで、より深い示唆を得ることができます。

また、損益計算書を基礎から学びたい方は、下記の記事もおすすめです。


3.自社の強み・弱みを分析する


次に、自社の事業活動ごとに強み・弱みを分析します。
競合他社と比較することで、自社のバリューチェーンのどこに価値があるかを明確にすることができます。

バリューチェーン分析方法のまとめ


以上の3つのステップを踏むことで、自社の事業活動のどこに価値があるかを明確にでき、今後の戦略立案を考えやすくなります。

バリューチェーン:まとめ


以上、バリューチェーンの解説でした。
バリューチェーンは事業活動を分解し価値の源泉を特定することで、強みや弱みを把握し今後の戦略立案を考えやすくなるため、ぜひ活用してみてください!

また、決算書や企業のビジネスについて少しでも興味を持っていただけましたら幸いです。
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