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【有形固定資産回転率】有形固定資産を効率よく使えているかを見る指標

【有形固定資産回転率】有形固定資産を効率よく使えているかを見る指標

2022.6.24に更新

有形固定資産回転率とは

有形固定資産回転率とは、企業が保有している有形固定資産を使い、どれほど売上高をあげたかを示す経営指標です。

有形固定資産回転率の計算式

売上高÷有形固定資産=有形固定資産回転率(回転)

有形固定資産とは

指標の使い方に入る前に、有形固定資産回転率を算出する上で重要な有形固定資産について解説します。
有形固定資産には、1年以上保有するモノで、かつ目に見える資産が該当します。
例:建物、車両運搬具、工具、土地

有形固定資産回転率を見る際は、有形固定資産の中身や使用用途を把握し、事業を運営する上で重要な有形固定資産なのかどうかを判断するのが重要です。
事業に使っていない資産(遊休資産といいます)が、有形固定資産として多く計上されている場合もあるので、注意しましょう。
有形固定資産とは

有形固定資産回転率の考え方

有形固定資産回転率は、有形固定資産に対して売上高をどれほど効率的にあげられているかを測ることができる指標です。
そのため、一般的には高ければ高いほど良いとされています。

たとえば、同じ規模の生産設備を持っている場合、その生産設備でより多くの売上高を稼ぐほうが、有形固定資産の効率性が高いと言えます。

有形固定資産回転率の考え方

‍有形固定資産回転率の目安の考え方

有形固定資産を超える売上高を毎期稼げている場合は効率性が良いとされ、稼げていない場合は効率性が悪いとされます。
ただし、事業内容やビジネスモデルにより大きな違いがあるため、あくまで目安です。

たとえば、自動車製造工場と不動産の賃貸業はどちらも多くの固定資産を必要としますが、有形固定資産回転率は違います。
自動車製造工場では工場という資産を使って自動車を製造し販売して収益を稼ぎますが、不動産の賃貸業では資産を貸し出して収益を稼ぐという違いがあるためです。
有形固定資産回転率の考え方

有形固定資産回転率の使い方

どの指標にも言えることですが、計算式に当てはめて有形固定資産回転率を算出するだけでは、その数値が良いのか悪いのか判断することができません。
そのため、有形固定資産回転率を使って分析する際は、必ず以下の方法で比較する必要があります。

それは、
・時系列での比較
・同業界での比較
の主に2つの方法です。

ただし、同業界での比較は、戦略や成長フェーズ、取扱製品により大きな差が生まれるため難しい場合があります。
したがって、時系列での比較のほうが扱いやすい場合が多いです。

時系列での比較

有形固定資産回転率を時系列で比較することで、過去より効率性が良くなったのか悪くなったのかを測ることができます。
さらに、効率性が良くなった、悪くなった原因を突き止めることで、「企業の強みや弱みの発見」や「企業の事業内容やビジネスモデルの変化」の発見につながります。

同業界での比較

同業界での比較をする場合は、事業内容が似通っていることが多いですが、戦略、ビジネスモデル、生産設備の違いで効率性は大きく変動することがあります。
そのため、企業分析を掘り下げるためのとっかかりとして使うのがおすすめです。

また、有形固定資産回転率が業界平均と比較して大きく異なる場合は、「ビジネスモデルが違う」または、「事業の内容や商材が違う」など企業の特徴や強み、弱みの発見にもつながります。
有形固定資産回転率の使い方

有形固定資産回転率を使う際の注意点


・有形固定資産回転率を使った分析が適さない会社
・設備投資のタイミング
の2点に注意しましょう。

有形固定資産回転率を使った分析が適さない会社

有形固定資産を活用しない企業では、有形固定資産回転率が高くても低くてもあまり意味がありません。

例えば、
・IT企業のような「人が資源」の会社
・持たない経営をしている会社
が該当します。

人が資源の会社

人が資源の会社の事業成長に重要なのは、従業員の質や人数になることが多いです。
そのため、設備投資が成長の要因となる場合が少なく、保有している有形固定資産も少ないことが多いです。
よって、有形固定資産回転率を使うのは適していません。

持たない経営をしている会社

持たない経営をしている会社は、資産の効率性についてよりも、売上や費用構造についての分析のほうが重要になります。
よって、有形固定資産をほとんど持ってない企業の分析に、有形固定資産回転率を使うのは適していません。

持たない経営をしている会社を分析する際は、売上高営業利益率売上総利益率などがおすすめです。
有形固定資産回転率が適さない企業

設備投資のタイミング

有形固定資産に投資したタイミングによっては、有形固定資産回転率に反映されていない可能性があるため、注意が必要です。

例えば
・設備投資したのがごく最近の場合
・償却が完了している場合
の2点が挙げられます。

有形固定資産回転率の注意点は、設備投資のタイミング


設備投資したのがごく最近の場合

設備投資したのがごく最近の場合、投資によって獲得した資産がまだ売上をもたらしていない場合があります。
売上をもたらしていない状況では、資産の効率性は測ることができません。
そのため、有価証券報告書の設備の状況や、企業のIR情報から設備投資に関する情報を集めて、該当する投資額を排除した数値を使う必要があります。

償却が完了している場合

償却が完了している場合、有形固定資産回転率が高くなってしまう場合があります。
これは効率性が高いのではなく、有形固定資産の計上額が小さくなっているだけなので、注意しましょう。

もう少し簡単に解説します。
有形固定資産は、通常減価償却という会計処理を行い、毎期資産の帳簿価額を減らします。これを償却と言います。
建物を例にあげます。建物には耐用年数というのが存在しており、その耐用年数を超えた建物は、会計上ほとんど価値がない資産になります(有形固定資産の計上額が小さくなるということ)。
その会計上ほとんど価値がない資産で収益を上げている場合、有形固定資産回転率が異常に高くなってしまう場合があるということです。

有形固定資産回転率の注意点は償却状況

有形固定資産回転率の調べ方

それでは実際の指標の調べ方です。
今回は有価証券報告書を使って有形固定資産回転率の計算に必要となる数値を取りに行きます。

有価証券報告書の第一部【企業情報】の中の、第3【設備の状況】に企業の設備に関する情報、第5【経理の状況】に売上高と有形固定資産が記載されています。
経理の状況の有形固定資産と売上高から有形固定資産回転率を計算します。
その後、指標をより正確にみるために、設備の状況から有形固定資産の中身や状況を確認します。
有形固定資産回転率と有価証券報告書
有形固定資産回転率と有価証券報告書
有形固定資産回転率と有価証券報告書
有形固定資産回転率と有価証券報告書
以上、指標の解説でした。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
指標を比べ差が出ることがわかったら、次はその原因がどこにあるのかを調べることで、さらに深い企業分析を行うことができます。ぜひ参考にして頂けると幸いです。

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