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わかりましたか?
ぜひ、友達や同僚とも一緒に考えてみましょう。
それでは正解の発表です。
正解は選択肢③小売事業です。

JR東日本のセグメント別の回転率

それでは、ここからは、総資産回転率の読み方を解説していきます。
総資産回転率の基本的な考え方
総資産回転率は、企業が保有している資産を使いどれだけ効率的に売上をあげているかを見る際に使います。
比較的簡単に算出できるため、効率性を検証する際に一番最初に使われることが多いです。
総資産回転率の目安
目安としては、総資産を超える売上を毎期計上できているかが判断基準となります。
同業種だとしても、ビジネスモデルの違いによって数値が変わるため、あくまで分析する際のとっかかりとして使うのがおすすめです。

総資産回転率の使い方とは?
総資産回転率は、企業の経営効率を見ることができる指標です。
しかし、計算式に当てはめて経営指標を算出するだけでは、その数値が良いのか、悪いのか判断することができません。そのため、総資産回転率を使って分析する際は、必ず比較する必要があります。
総資産回転率を使う際は、
の主に2つの比較をします。

同業界での比較
基本的に同業界の企業は事業内容やビジネスモデルが似ている場合が多くあり、数値に差がないことが多いです。
そのため業界の中で、総資産回転率が低いか高いかを比較することで、効率の良い経営ができているかどうかを測ることができます。
また、総資産回転率が業界平均と比較して大きく異なる場合は、「ビジネスモデルが違う」または、「事業の内容や商材が違う」など企業の特徴や強み、弱みの発見につながります。
時系列での比較
基本的に企業の事業内容が大きく変わることは多くありません。
そのため、過去と今の総資産回転率を比較して、効率の良い経営ができているかどうかを測ることができます。
さらに、効率が良くなった、悪くなった原因を突き止めることで、「企業の強みや弱み」や「事業内容やビジネスモデルの変化」の発見につながります。
総資産回転率を見る際の注意点
すべての指標を使う際にも言えることですが、総資産回転率という指標の数値だけを見ることは意味がありません。
指標の数値だけを見ても、企業の実態が読み取れないためです。
例えば、違うビジネスモデルや事業内容でも、総資産回転率がほぼ同じという場合があります。
そのため、総資産回転率を使うのと同時に、ビジネスモデルや事業内容など企業について知ることが重要になります。
指標を見る際は、
- ビジネスモデルが違う場合
- 複数事業を運営している場合
の主に2点に注意しましょう。
また、同じ企業でも時系列で全く変わっている場合もあるため注意が必要です。

総資産回転率の調べ方とは?
それでは実際の指標の調べ方です。
今回は有価証券報告書を使って総資産回転率の計算に必要となる数値を取りに行きます。
有価証券報告書から総資産回転率を計算する
有価証券報告書の第一部【企業情報】の中の、第1【企業の概況】に企業の財務数値のデータが掲載されています。
主要な経営指標等の推移の中から、次の項目を取得します。

5年間の財務データを見て、企業全体での総資産回転率を計算することができます。
時系列で効率性がどう変化しているかどうかが比較的容易に計算することができます。

総資産回転率のまとめ
以上、指標の解説でした。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
指標を比べ差が出ることがわかったら、次はその原因がどこにあるのかを調べることで一歩深堀した企業分析を行うことができます。ぜひ参考にして頂けると幸いです。
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