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【図解】ECプラットフォームビジネス3社比較!Amazon、Alibaba、ebayのビジネスモデルを解説

【図解】ECプラットフォームビジネス3社比較!Amazon、Alibaba、ebayのビジネスモデルを解説

2022.6.29に更新

企業のビジネスモデルと財務数値を結びつける会計クイズ。
1日1問挑戦して、ビジネス知識を身に付けましょう

今回は、ECプラットフォームビジネスを展開する3社の比較問題です。

会計クイズ:登場企業紹介

最初に今回の登場企業の紹介です。
Amazon(倉庫運営型プラットフォーム)
Alibaba(モール型プラットフォーム)
ebay(オークション型)


同じECプラットフォームビジネスとはいえ、各社のビジネスモデルは全く異なります。
まずは各社のビジネスモデルの違いについてを解説します。

Amazonのビジネスモデル

Amazonは倉庫運営型のECプラットフォームを展開しています。
自社で倉庫や物流機能を有し、商品を大量に仕入れて消費者に販売します。

Aribabaのビジネスモデル

Aribabaはモール型のECプラットフォームを展開しています。
タオバオやTモールのようなECサイトに人を集め、サイトに出店しているメーカーから手数料を徴収します。

ebayのビジネスモデル

ebayはオークション型のECプラットフォームを展開しています。
ebay自体が商品を仕入れることはありません。売り手と買い手が取引を行い、取引に応じた手数料収入を徴収します。

会計クイズ:問題

以上を踏まえてクイズです。
倉庫運営型のECプラットフォームを展開するAmazon.comの2020年度の損益計算書はどれでしょう?
各社のビジネスモデルがどのようなコスト構造になるのかを予想して考えてみてください。

<補足:損益計算書とは?>

【図解】ECプラットフォームビジネス3社比較!Amazon、Alibaba、ebayのビジネスモデルを解説の会計クイズ

このクイズの解答は...
(下記のボタンを押して回答できます)

選択肢①

選択肢②

選択肢③





会計クイズ:正解の発表

正解は選択肢③がAmazonの決算書でした。
今回も沢山方にお付き合い頂きました。ありがとうございます。

それでは解説です。

ebayの決算書の読み方

まずはオークション型のECプラットフォームを展開するebayを見ていきます。
ebayは売り手と買い手を繋ぐマーケットプレイスを営んでいます。取引額に応じてebayは手数料収入を徴収します。

ebayの損益計算書

ebayの損益計算書の数値を見てみましょう。ebayの売上高を構成するのは取引手数料です。ebayはユーザに対してECサイトという場所を提供することで、その見返りとして手数料を得ます。この手数料がebayの売上高となります。

ebayのECビジネスのKPI:目標経営指標

ebayの決算書を見ると、流通総額(GMV)手数料率(Take rate)といった用語が出てきます。
まずは、流通総額と売上高の違いについてを解説していきます。

流通総額はプラットフォーム上で行われた取引金額の総量を表しています。2020年度のebayの流通総額は約93億ドルであり、ebayのプラットフォームでは1年間に約93億ドル近い金額が動くということがわかります。

また、手数料率(Take rate)とは、流通総額に対するebayの取り分を意味します。2020年度は9.3%と記載があるため、流通総額93億ドルの内、約9.3%がebayの売上高となっています。
このように、決算書を見る際には、どのような構成要素が売上高を構成しているのかを確認することが重要です。

ebayのコスト構造

次に、ebayのコスト構造を見ていきましょう。
決算書からも読み取れるように、原価率が比較的低い特徴があります。これは自社で商品などを仕入れているわけではなく、プラットフォームの運営費がコストを構成するため、変動費が大きくなりにくいビジネスを行っていることが理由となります。ebayのコストの多くを占めるのは、プラットフォームの運営費、研究開発費、集客のためのマーケティングコストとなります。

Alibabaの決算書の読み方

つぎは、Alibabaの決算書を見ていきましょう。

Alibabaの売上高

次はモール型のECプラットフォームを展開するAlibabaの売上高を見ていきます。
売上高の内訳を見るとコアコマース事業が全体の87%を占めていることがわかります。コアコマース事業はタオバオやTモールが主力のEC事業のセグメントです。


参考までに、Alibabaの流通総額です。世界最大のECプラットフォームを運営していることからもわかる通り、金額も桁違いです。
FY20の流通総額は約104兆円となっており、いかに多くのユーザーがAlibabaのプラットフォームを利用しているかが読み取れます。

それでは、Alibabaの売上高の大半を占めるコアコマース事業についてをみていきましょう。
決算書によるとコアコマース事業は、中国本土での小売り事業が中心となっている事業とのことです。このように、Alibabaの売上高の大半が中国本土でのEC事業をはじめとした小売り事業で構成されています。

Alibabaのマネタイズポイント

それでは改めてAlibabaのビジネスモデルを見ていきましょう。AlibabaはタオバオやTモールといった大規模なECプラットフォームを運営しています。その流通総額は100兆円を超えており、非常に多くのユーザーが利用していることがわかります。そんな魅力的なプラットフォームに出店したいと考えるメーカーや小売業者の数は数えきれないほど存在しており、Alibabaはその出店者から主に収益を得ています

モール型のECビジネスは、販売に応じた手数料収入を出店者から取るモデルが多いですが、Alibabaも取引に応じた手数料収入が中心なのでしょうか?実は、決算書を見ると、取引に応じた手数料収入よりも、出品者に対しての販促支援による収入の割合が多くなっています。

Alibabaのプラットフォームに出品する企業は数多くいますが、それだけ多くの企業が出品していると競合も多く存在することとなります。そこでAlibabaは、出品者に対して販売促進支援というサービスを提供しており、その見返りとして収入を得ています。

Alibabaの決算数値を確認してみます。モール型のビジネスモデルを展開しているにしては原価率がやや高めな印象を受けます。この原価の内訳には、店舗支援に関するコスト、決済コスト、サーバー、ネットワーク運営費と多岐に渡っており、原価率は毎年約50%前後なっています。一方で、固定費自体はそこまで大きくなく、営業利益率はこの規模にしては非常に高い特徴があります。

Amazonのビジネスモデル

最後は倉庫運営型のECプラットフォームを展開するAmazonを見ていきます。

Amazonの売上高の内訳

まずはAmazonの売上高の内訳を確認していきます。Amazonの売上高の72%を占めるのはオンラインストア事業です。オンラインストア事業の中には自社仕入型マーケットプレイス型の2つのビジネスモデルが存在します。それぞれの違いについてを解説していきます。

Amazonの2つのビジネスモデル

AmazonのECビジネス:自社仕入れ型

オンラインストア事業のうち、自社仕入れ型とは、Amazonが自社で商品を仕入れて、それを消費者に対して販売するビジネスです。
商品を自社で仕入れているため、原価率が比較的大きくなりやすい特徴があります。

AmazonのECビジネス:マーケットプレイス型

オンラインストア事業のうち、マーケットプレイス型とは、Amazonのプラットフォーム上に、第三者が出品し、Amazonは出店手数料や取引に応じた手数料を取るビジネスです。こちらはAmazonが自社で商品を仕入れて販売しているわけではないため、比較的収益性が高いビジネスとなります。

このようにAmazonは2つのECビジネスを展開しており、売上高の大部分を占めています。Amazonの決算数値を見ると、売上原価や物流費用といった勘定科目が目立ちます。売上高の半分近くを占める自社仕入型のオンラインストア事業の規模が大きいため、損益計算書にもビジネスの特徴が強く反映されていることがわかります。

会計クイズ:まとめ

最後にまとめです。
今回は、ECプラットフォームというテーマで、各種企業のビジネスモデルを比較しました。
ECプラットフォームと言っても、各社の商流やビジネスモデルは全く違うことが決算数値を見ることによって読み取ることができます。

以上、今回のクイズの正解は、選択肢③がAmazonでした。


以上、お付き合いいただきありがとうございました。
決算書や企業のビジネスについて少しでも興味を持っていただけましたら幸いです。

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