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【図解】ドミナント戦略とは?セブンイレブン、カクヤスが採用しているビジネスモデルを徹底解説!

【図解】ドミナント戦略とは?セブンイレブン、カクヤスが採用しているビジネスモデルを徹底解説!

2022.7.24に更新

みなさんは、セブンイレブンがどうして近い商圏に複数店舗出店しているか知っていますか?
Googleマップなどを確認してもわかる通り、セブンイレブンは至近距離に複数の店舗を出店しています。

今回は、セブンイレブンが採用するドミナント戦略についてをわかりやすく解説します。
図解を通じてわかりやすく解説しますので、ぜひ最後までお付き合い頂けると嬉しいです。

ドミナント戦略とは

ドミナント戦略とは、チェーンストアがある地域の商圏に複数の店舗を出店し、その地域の商圏を占領する戦略のことを言います。
主に小売業で採用される戦略です。
ドミナント戦略とは
ドミナント戦略では、同じ地域に複数店舗出店するため、この地域で〜といえばA店といったように認知度を獲得できます。
よって顧客が増加することで、その地域でのシェアの拡大につながります。

さらに、店舗間の距離が近いとトラックの移動距離が減るため、効率的に配送することができます。
そのため、店舗間の距離が遠い場合よりも配送費が低くなります。
ドミナント戦略 メリット

ドミナント戦略:導入企業事例クイズ

それでは、ここまでの事例を踏まえて、簡単なクイズです。
ドミナント戦略をビジネスで採用している企業は以下のうち、どれだと思いますか?

【図解】ドミナント戦略とは?セブンイレブン、カクヤスが採用しているビジネスモデルを徹底解説!の会計クイズ

このクイズの解答は...
(下記のボタンを押して回答できます)

①Costco

②Walmart

③IKEA





ドミナント戦略:登場の背景

ドミナント戦略の登場には、世界でもトップクラスの売上を誇る「ウォルマート」が関係しています。

ドミナント戦略:ウォールマートとの関係

ウォルマートが徹底的に安さにこだわったディスカウントストアを作りたいと経営している中で、生まれたのが「地域ドミナント(ドミナント戦略)」でした。
ウォルマートの創業者であるサム・ウォルトンは、徹底的に安さにこだわったディスカウントストアを作る上で重要なのが、在庫管理と物流センターだと考えました。

在庫管理が重要な理由は、売れない商品を店舗に置いておくよりも売れる商品を店舗に置いておく方が収益が上がりやすくなるからです。その在庫管理を行うために、物流センターが必要になります。
物流センターが整備されていると、店舗で売れている商品を迅速に配送することができるようになり、店舗の在庫をより売れる商品に入れ替えることが早く行うことができます。
ドミナント戦略の登場背景

そのため、ウォルマートは自社で物流網を展開し、物流センターから350マイル以内に店舗を出店することで、店舗が商品を注文してから店舗に納品されるまでの期間を2日にしました。
そうすることで、店舗は在庫を2日分まで保有していればよく、売れない商品は減らすなどのオペレーションも柔軟に行うことができます。
これが、ドミナント戦略の始まりです。

一方、ウォルマートと競合であった他社のディスカウントストアは、物流機能を外部に頼っていたため、物流費用が高い上に、納品までに5日以上かかっていました。

参考文献:私のウォルマート商法
ドミナント ウォルマート

ドミナント戦略:店舗ビジネスの論点

店舗小売ビジネスを展開する上で、物流は商品を運ぶために欠かせないものになります。
一台のトラックだけではなく複数のトラックなどを利用して、ほぼ毎日商品を配送するとなると、大きなコストになります。
そのため、物流の最適化が欠かせません。

次に、在庫管理も店舗ビジネスにおいて欠かせません。
店舗は商品棚など販売できるスペースに制限があります。
そのため、売れない商品を置いておくと、売上をあげる機会を失っている状態になります。
よって、売れる商品に切り替えるという在庫の管理が必要になります。
店舗小売ビジネス 物流 在庫管理

ドミナント戦略:導入企業事例

ドミナント戦略を採用しているセブンイレブンとカクヤスを例に解説していきます。

ドミナント戦略:セブンイレブン

セブンイレブンはドミナント戦略を展開していることで有名ですが、新宿駅付近の地図を見てみると、近いところだと約100mの間隔で出店されています。

ドミナント戦略を取ることで、他社の参入余地をなくすと同時に配送効率を上げています。
現在さまざまなコンビニがドミナント戦略を展開していますが、今から新規でコンビニを展開することは、ハードルが高くなっています。
それは、出店余地がない、また0から物流を構築が大変ということが要因としてあります。
セブンイレブンの出店戦略

ドミナント戦略:カクヤス

カクヤスは、店舗や宅配で酒を販売する事業を行っている企業です。
カクヤスは東京23区に集中的に出店するという戦略を取っています。

カクヤスは、東京23区内の個人や飲食店等から急な配達依頼があっても、各店舗から迅速に配達できるようにするために集中的に出店するという戦略を取っています。
この戦略は、通常の卸売業のみを展開している企業には取れません。
この戦略のために、新しく店舗を出すのは出店コストが大きいためです。
カクヤス 出店戦略

ドミナント戦略:メリット

ドミナント戦略を採用するメリットについて解説します。

ドミナント戦略のメリット:特定地域でのシェアの獲得

特定地域に集中的に出店するため、認知度が高くなり自然にシェアの拡大につながります。
例えば、同じ地域に複数の店舗を出店することで、目にする頻度が多くなり、意識せずとも買い物といえばあのお店となります。

ドミナント戦略のメリット:配送効率の向上

特定地域に密集しているため、店舗間の距離が近くなり、配送時間が短くなることで、配送効率の向上につながります。
そして、配送効率が向上することで、配送費用の削減にもつながります。

しかし、ここで考慮すべき点は、ドミナント戦略は店舗間の距離に加えて、物流センターと店舗の距離もセットで考える必要があることです。
店舗間の距離が近かったとしても、物流センターまでが遠い場合は、配送コストが高くなります。
さらに、1店舗ごとに供給する商品量が多い場合は、1台のトラックで1店舗分しか載せられず、コストが低くなりません。

そのため、店舗と物流センターの距離も考慮する必要があります。
ドミナント戦略 強み

ドミナント戦略:デメリット

ここからはドミナント戦略のデメリットについてを解説します。

ドミナント戦略のデメリット:顧客の奪い合いが発生する

ドミナント戦略を展開する場合、ある地域の顧客を複数の店舗で取り合うことになるため、1店舗ごとの売上の低下につながる可能性があることです。
同じチェーン店同士で顧客の奪い合いをすることで、商品販売数が下がります。
さらに、複数出店するごとに各店舗の費用が増加してしまいます。
ドミナント戦略 弱み

ドミナント戦略:セブンイレブンの出店戦略

セブンイレブンのドミナント戦略をもう少し詳しく解説していきます。
セブンイレブンがドミナント戦略を展開している主な目的は、効率的に商品を配送する物流網を構築することです。
セブンイレブンは食品を多く取り扱っています。
食品には賞味期限があるため、迅速に1日に数回配達できる物流網が欠かせません。
物流 ドミナント
セブンイレブンがドミナント戦略を展開することで、1日平均9回の配送を可能にしています。

  • おにぎりや弁当などの米飯の配送を1日3~4回
  • 調理パンやサラダなどチルド食品の配送を1日3回
  • アイスや冷凍食品などのフローズン食品の配送を週3-7回
  • 常温で配送できるソフトドリンク、カップ麺、雑貨の配送を週2-7回


これにより、セブンイレブンはより良い状態で商品を販売できています。
セブンイレブン ドミナント

セブンイレブンがドミナント戦略を取ることで顧客によりよいものを提供できていますが、セブンイレブンがドミナント戦略をとることが問題になっていることがあります。
結論から述べると、ドミナント戦略とフランチャイズモデルの相性が悪いということです。

まずは、ドミナント戦略による影響を確認します。

下の図をみると分かる通り、ドミナント戦略を実施する前は特定地域で買い物をする場合は、A支店に集まっていました。
しかし、ドミナント戦略を展開することで、顧客が各支店に分散してしまいます。

よって、元々A支店に来ていた顧客がB支店に移ることで、A支店の収益が減少します。
ドミナント戦略 効果

セブンイレブンがドミナント戦略を展開する上で、問題になっているのは、FC店(フランチャイズオーナーにより運営されている店舗)の商圏に直営店が出店することです。
元々あったFC店の売上高が下がることになるため、セブンイレブンのFCオーナーからするとかなり厳しくなります。

しかし、ここでドミナント戦略をとることはセブンイレブン本部としてはメリットが大きくなります。
直営店とFC店の全体の売上高の増加に加え、今までの範囲以上に顧客を獲得することができ、配送効率が向上するためです。
セブンイレブン ドミナント戦略

さらに、フランチャイズモデルで展開しているからこそ、よりメリットが大きくなります。

セブンイレブンのフランチャイズの仕組みを振り返っておきましょう。
セブンイレブンの本部は、FCオーナーにブランドや商品、ノウハウを提供し、対価として売上総利益率の一部をロイヤリティーとして受け取っています。
セブンイレブン フランチャイズ

セブンイレブンはドミナント戦略とフランチャイズモデルを採用することで、直営店での収益に加え、いままで通りFC店の売上総利益の一部を受け取ることになるため、利益が大きくなります。

しかし、FCオーナーは自分の店舗の売上高が下がるだけです。
そのため、FCオーナーにとってはメリットがないことが問題になっています。
セブンイレブン ドミナント 問題

ドミナント戦略:まとめ

今回は、ドミナント戦略を解説しました。
決算書を読む際や、ビジネスを学ぶ際などに意識してみてください。

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