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【会計クイズ】クレジットカード会社の決算書!アメックスはどっち?

【会計クイズ】クレジットカード会社の決算書!アメックスはどっち?

2022.11.26に更新

アメックスの財務数値はどっち?

早速ですが、問題です。
世界のクレジットカードブランド2社である、VISAとAmericanExpressのうち、AmericanExpressはどちらでしょう?

アメックスとビザ
決算書ってそもそもどうやって読むの?という方は、先に下記の記事をご覧ください。
図解でわかりやすく決算書の読み方を解説しています。
貸借対照表の読み方を世界一わかりやすく解説

また、Twitterでも沢山の方に、このクイズのご参加を頂きました!
お付き合い頂きありがとうございます。
※毎週日曜日の21時より、このような会計クイズを発信しています!

みんなの回答状況

Twitterでは2,703名の方が参加していただきました。

Twitterでの投票では、選択肢②が最も多くなりました。
みなさんはどちらだと思いますか?
ぜひ、一緒に考えてみてください!

【会計クイズ】クレジットカード会社の決算書!アメックスはどっち?の会計クイズ

このクイズの解答は...
(下記のボタンを押して回答できます)

選択肢①

選択肢②

皆さんはわかりましたか?
ぜひ、友達や同僚にもクイズを出題してみてくださいね。
それでは、ここからは正解発表です。



会計クイズ:正解発表

正解は選択肢②がAmerican Expressでした。
お付き合い頂きありがとうございました。
アメックスとビザ
それではこの問題の解説です。

クレジットカード業界のプレイヤー


クレジットカード業界は5つの関係者で構成されています。

  • 国際ブランド
  • アクワイアラ
  • イシュアー
  • 加盟店
  • カード利用者

クレジットカード業界のお金の流れ

国際ブランドは、アクワイアラとイシュアーからブランドライセンスフィーネットワーク利用料として約0.05%の手数料を受け取ります。
アクワイアラ加盟店から手数料を約3%程度受け取り、カード発行会社であるイシュアーに加盟店手数料を支払います。



VISAとアメックスの共通点は、両者共に国際ブランドとしてクレジットカードビジネスを展開しています。
しかし、同じようなビジネスを行っているにも関わらず、なぜ決算書の形が異なるのでしょうか?
ここからは、各社のビジネスモデルから解説していきます。

VISAのビジネスモデル

VISAのビジネスモデルは上記でも解説した通り、国際ブランドとしてライセンスフィーを受け取る手数料ビジネスです。

  • 取引金額×約0.05%
  • 例(1,000円分、クレジットカード利用すると5円が収益となる)



VISAの収益構造

VISAの収益の内訳をみると様々な項目で構成されていることがわかります。

  • Service revenues(ライセンス収入)
  • Data processing revenues(データ処理収入)
  • International transaction revenues(国際取引収入)
  • Other revenues(その他)


中でも、ライセンスフィーや決済インフラ料でほとんどを占めていることがわかります。
従って、VISAは国際ブランドとしての手数料ビジネスが、収益のほとんどを占めています。

VISAの収益モデル

VISAの展開ビジネスを簡単にまとめるとアクワイアラとイシュアーの両方から手数料を徴収する両取りのビジネスモデルとなります。


VISAの日本での事例

日本ではアクワイアラとイシュアーに業務を兼任しているケースが多い傾向にあります。
日本で最も有名なVISAと契約している兼任企業に三井住友カードがあります。三井住友カードは利用者にカードを発行するイシュアーと、カード利用店を開拓するアクワイアラを兼任しているため、カード利用者と加盟店の両方から手数料を得てます。

このように、VISAは多くの加盟店を囲い込み、加盟店にカード発行と加盟店開拓を委託し、世界中にVISAカードの利用者を増やすことで、少ない手数料率でも高収益が成り立つビジネスを展開しています。

American Expressのビジネスモデル

American Expressのビジネスモデルは、国際ブランドとしての機能に加えて、アクワイアラとイシュアーの機能を自社で保有しています。
VISAにはカード発行機能はありませんが、American Expressは自身が、カードを発行し、顧客情報を管理するまで行なっています。

VISAとアメックスのビジネス上の違い

アクワイアラやイシュアーの機能を持っているため、会員収入やカード利用者向けのサービスでも収益をあげることができる点でVISAとビジネスモデルが異なります。

アメックスの財務数値

American Expressの貸借対照表を見てみましょう。
カード利用向けサービスやローンの影響が、営業債権や貸付金が多額に計上されています。

銀行機能を有するアメックス

またAmerican Expressは、自社で銀行機能も有しており、銀行の子会社で発生する顧客預金の勘定科目が、貸借対照表の負債サイドに反映されています。

アメックスの経営戦略

それではAmerican Expressのビジネスを整理していきます。
American Expressは、カードブランドのみならず、カード発行会社としての機能を保有しています。
American Expressの決算資料には「カード1枚あたりの収益性が高いため、カード会員への特典に投資をすることができる」と記載されていることからもわかるように、カード発行ビジネスから大きな収益を生み出していることが読み取れます。

アメックスのカード利用者

American Expressの発行しているクレジットカードの利用者データを確認してみましょう。
クレジットカード利用者は、1人あたり年間約2万ドルを利用していることがわかります。また、American Expressは、発行済みカード1枚あたりから、約58ドルの収益をあげていることも読み取れます。
クレジットカードは作ったはいいものの、ほとんど使われない休眠カードも多い中、カード1枚からこれだけの収益を上げているAmerican Expressのカードビジネスは高収益と見ることができます。

アメックスのコスト構造

American Expressのコスト構造を見てみましょう。
カード発行会社としての機能を有するため、カード会員向けのサービスや特典のコストが費用に計上されていることがわかります。American Expressは年会費を支払う会員制のカードを発行しているため、会員費の見返りとして会員特典を豊富に用意しています。会員獲得のための費用が計上される点でもVISAとはビジネスモデルが異なることが読み取れます。


VISAとアメックスの違い

両者のビジネスの違いについて大きく異なることがわかりました。
VISAは加盟店を多く囲い込み、VISAカードの利用者を増やすことで少ない手数料率でも高収益を維持することが可能です。
一方のAmerican Expressは、取引総額や利用者数がVISA程多くなくとも、1人あたりの会員の利用額と手数料率が高いため、収益性の高いビジネスを展開することが可能となっています。

利用者データや決済金額を見てもわかるとおり、1位のVISAと3位のAmerican Expressにはかなりの差が存在します。

両者のビジネスモデルの違い

VISAとAmerican Expressは、国際ブランドという点では同じですが、展開ビジネスは大きく異なります。
VISAが広く利用者を増やし収益性を高めるビジネスに対し、American Expressは1人あたりの収益性を高めるビジネス展開しています。
その結果、両者のビジネスが反映される貸借対照表も大きく形が異なっています。
アメックスとVISAのビジネスモデル

会計クイズ:まとめ

以上、今回の問題の解答解説でした。
財務数値とビジネスモデルをセットで追っていくと、非常に有用な示唆を得られることが少なくありません。
‍1人でも多くの人に決算書を読む面白さが伝わりますと幸いです。

決算書の読み方を基礎から学びたい方は下記の記事もおすすめです。
決算書が読めると儲けの仕組みがわかるとは?初心者にもわかりやすく簿記の仕組みを図解で解説。


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1日5分から学ぶことができます。


<この分析記事の出典データ>
VISA IR
American Express IR

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