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【会計クイズ】クレジットカード会社の決算書!アメックスはどっち?

【会計クイズ】クレジットカード会社の決算書!アメックスはどっち?

2022.6.24に更新

アメックスの貸借対照表はどっち?

早速ですが、問題です。

世界のクレジットカードブランド2社である、VISAとAmericanExpressのうち、AmericanExpressはどちらでしょう?

貸借対照表って何という方はこちらから!
アメックスとビザ
Twitterでも沢山の方にご参加頂きました!
お付き合い頂きありがとうございます。
※毎週日曜日の21時より、このような会計クイズを発信しています!

みんなの回答状況

Twitterでは2,703名の方が参加していただきました。

Twitterでの投票では、選択肢②が最も多くなりました。
みなさんはどちらだと思いますか?
ぜひ、一緒に考えてみてください!

皆さんも、ぜひ一緒に考えてみて下さい。

【会計クイズ】クレジットカード会社の決算書!アメックスはどっち?の会計クイズ

このクイズの解答は...
(下記のボタンを押して回答できます)

選択肢①

選択肢②





会計クイズ:正解発表

正解は選択肢②がAmerican Expressでした。
お付き合い頂きありがとうございました。
アメックスとビザ
それではこの問題の解説です。

クレジットカード業界のプレイヤー


クレジットカード業界は5つの関係者で構成されています。

・国際ブランド
・アクワイアラ
・イシュアー
・加盟店
・カード利用者

国際ブランドは、アクワイアラとイシュアーからブランドライセンスフィーネットワーク利用料として約0.05%の手数料を受け取ります。
アクワイアラは加盟店から手数料を約3%程度受け取り、カード発行会社であるイシュアーに加盟店手数料を支払います。

VISAとアメックスの共通点は、両者共に国際ブランドとしてクレジットカードビジネスを展開しています。
しかし、なぜ貸借対照表の形が大きく異なるのでしょうか?
各社のビジネスモデルから解説していきます。
現状の取引コストと収益構造

VISAのビジネスモデル

VISAのビジネスモデルは上記でも解説した通り、国際ブランドとしてライセンスフィーを受け取る手数料ビジネスです。
取引金額×約0.05%
がVISAの収益となります。
VISAのビジネスモデル
VISAの損益計算書を確認し、収益の内訳をみると、ライセンスフィーや決済インフラ料でほとんどを占めていることがわかります。
VISAのセグメント
従って、VISAは国際ブランドとしての手数料ビジネスが、収益のほとんどを占めています。
VISAの展開ビジネスを簡単にまとめるとアクワイアラとイシュアーの両方から手数料を徴収する両取りのビジネスモデルとなります。
VISAのビジネスモデル
日本ではアクワイアラとイシュアーに業務を兼任しているケースが多い傾向にあります。
日本で最も有名なVISAと契約している兼任企業に三井住友カードがあります。三井住友カードは利用者にカードを発行するイシュアーと、カード利用店を開拓するアクワイアラを兼任しているため、カード利用者と加盟店の両方から手数料を得てます。
VISAのビジネスモデル
このように、VISAは多くの加盟店を囲い込み、加盟店にカード発行と加盟店開拓を委託し、世界中にVISAカードの利用者を増やすことで、少ない手数料率でも高収益が成り立つビジネスを展開しています。

American Expressのビジネスモデル

American Expressのビジネスモデルは、国際ブランドとしての機能に加えて、アクワイアラとイシュアーの機能を自社で保有しています。
VISAにはカード発行機能はありませんが、American Expressは自身が、カードを発行し、顧客情報を管理するまで行なっています。
アメックスのビジネスモデル
アクワイアラやイシュアーの機能を持っているため、会員収入やカード利用者向けのサービスでも収益をあげることができる点でVISAとビジネスモデルが異なります。
会費収入やローンでも稼ぐ
American Expressの貸借対照表を見てみましょう。
カード利用向けサービスやローンの影響が、営業債権や貸付金を膨らませています。
会費収入やローンでも稼ぐアメックス
またAmerican Expressは、自社で銀行機能も有しており、銀行の子会社で発生する顧客預金の勘定科目が、貸借対照表の負債サイドに反映されています。
アメックスは、自社で銀行子会社を保有
それではAmerican Expressのビジネスモデルを整理していきます。
American Expressは、カードブランドのみならず、カード発行会社としての機能を保有しています。
American Expressの決算資料には「カード1枚あたりの収益性が高いため、カード会員への特典に投資をすることができる」と記載されていることからもわかるように、カード発行ビジネスから大きな収益を生み出していることが読み取れます。
アメックスのビジネスモデル
American Expressの発行しているクレジットカードの利用者データを確認してみましょう。
クレジットカード利用者は、1人あたり年間約2万ドルを利用していることがわかります。また、American Expressは、発行済みカード1枚あたりから、約58ドルの収益をあげていることも読み取れます。
クレジットカードは作ったはいいものの、ほとんど使われない休眠カードも多い中、カード1枚からこれだけの収益を上げているAmerican Expressのカードビジネスは高収益と見ることができます。
アメックスの利用者データ
次に、American Expressのコスト構造を見てみましょう。
カード発行会社としての機能を有するため、カード会員向けのサービスや特典のコストが費用に計上されていることがわかります。American Expressは年会費を支払う会員制のカードを発行しているため、会員費の見返りとして会員特典を豊富に用意しています。会員獲得のための費用が計上される点でもVISAとはビジネスモデルが異なることが読み取れます。
アメックスのコスト構造
両者のビジネスの違いについて大きく異なることがわかりました。
VISAは加盟店を多く囲い込み、VISAカードの利用者を増やすことで少ない手数料率でも高収益を維持することが可能です。
一方のAmerican Expressは、取引総額や利用者数がVISA程多くなくとも、1人あたりの会員の利用額と手数料率が高いため、収益性の高いビジネスを展開することが可能となっています。

利用者データや決済金額を見てもわかるとおり、1位のVISAと3位のAmerican Expressにはかなりの差が存在します。
アメックスのビジネスモデル
以上、今回のクイズの簡単な解説でした。
VISAとAmerican Expressは、国際ブランドという点では同じですが、展開ビジネスは大きく異なります。
VISAが広く利用者を増やし収益性を高めるビジネスに対し、American Expressは1人あたりの収益性を高めるビジネス展開しています。
その結果、両者のビジネスが反映される貸借対照表も大きく形が異なっています。
アメックスとVISAのビジネスモデル

会計クイズ:まとめ

以上、今回の問題の解答解説でした。
財務数値とビジネスモデルをセットで追っていくと、非常に有用な示唆を得られることが少なくありません。

1人でも多くの人に決算書を読む面白さが伝わりますと幸いです。
もしよろしければ、友人にこの問題を出題してみて下さい!
会計クイズは毎週日曜日の21時よりTwitterにて発信中です。

ぜひ感想等あれば、Twitterにて教えていただけると幸いです。


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