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エンタメ業界のビジネスモデルを徹底解説!

2024.4.29

エンタメ業界のビジネスモデルを徹底解説!

会計クイズとは、企業のビジネスモデルと財務数値を結びつけるトレーニングができるコンテンツです。

今回はエンタメ業界に属する「Netflix」「オリエンタルランド」「任天堂」の3社の比較問題です。

クイズを通じて、分析力やビジネスリテラシーを身に付けましょう!

会計クイズ:登場企業紹介

最初に、今回の登場企業の紹介です。

  • Netflix
  • オリエンタルランド
  • 任天堂

この3社はエンタメ業に属しているという共通点がありますが、ビジネスモデルに違いがあります。

3社の特徴


Netflix:事業内容と特徴

Netflixは、コンテンツプラットフォームを展開するアメリカの制作会社です。

サブスクリプション型の動画配信サービス「Netflix」を運営しています。

Netflixとは


オリエンタルランド:事業内容と特徴

オリエンタルランドは、東京ディズニーリゾートを運営する会社です。

2つのテーマパークと複数のブランドホテルを保有しています。

オリエンタルランドとは


任天堂:事業内容と特徴

任天堂は、主に玩具やコンピュータゲームの開発・製造・販売を行う会社です。

Switchなどのハード機やマリオシリーズなどのソフトを販売しています。

任天堂とは


会計クイズ:問題

エンタメ業界に属する「Netflix」、「オリエンタルランド」、「任天堂」3社のうち、Netflixはどれかを予想してみてください。

タップで回答を見ることができます

1

選択肢①

2

選択肢②

3

選択肢③

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会計クイズ:正解の発表

正解は選択肢③がNetflixでした。

お付き合い頂き、ありがとうございます。

それでは、会計クイズの解説に移ります。

まずは、3社の相違点を比較してみましょう。


3社のビジネスモデルの相違点

今回の3社のビジネスのうち、Netflixは動画配信、オリエンタルランドはテーマパーク、任天堂はゲームを展開しています。

それぞれのビジネスの特徴が貸借対照表にどのように反映されるかを解説していきます。


Netflix:ビジネスモデル

まずは、Netflixから見ていきます。

Netflixは、サブスクリプション型の動画配信サービス「Netflix」を提供しています。

Netflixの2021年の売上高の99%がストリーミングサービスのサブスクリプション収益で構成されています。

残りの1%は創業ビジネスのDVDレンタルサービスです。

Netflixの重要指標である有料会員数の推移を見ると、平均有料会員数は毎年約2,000万ずつ増加しており、2021年度末には2.1億を超えています。

会員獲得のためにはコンテンツ投資が必要です。

Netflixのコンテンツの取得及び制作費用は年間1~2兆円あります。

ちなみに、オリエンタルランドの総資産が約1兆円、任天堂の総資産が約2兆円です。

2社の総資産と比較すると、Netflixのコンテンツ投資の規模がいかに大きいかが分かると思います。

以上を踏まえて、貸借対照表を見ていきます。

Netflixのコンテンツ取得費に加えて、制作費も資産に計上されるため、固定資産が大きくなります。

この資産は、視聴可能期間や利用期間などで償却されます。

コンテンツの償却期間は「視聴可能期間」「推定利用期間」「10年」のうちで最も短い期間で償却されます。

平均して、90%以上のコンテンツが4年以内に償却されます。

毎年多額のコンテンツ償却費が売上原価に計上されます。そのため、売上原価率は約60%と高くなります。

実際にNetflixの売上原価の約7割がコンテンツ償却費で構成されています。

コンテンツ資産追加の源泉は主に長期借入金です。

そのため、固定負債の割合が大きくなります。


オリエンタルランド:ビジネスモデル

次に、オリエンタルランドを見ていきます。

オリエンタルランドは、東京ディズニーリゾートを運営している会社です。

オリエンタルランドの業績の推移を見ると、コロナ以前は営業利益率20%と非常に収益性が高いことが読み取れます。

オリエンタルランドは来園者数獲得のために定期的に新しい施設へ投資しており、そのほとんどを自己資金でまかなっています。

以上を踏まえて、貸借対照表を見ていきます。

オリエンタルランドは、テーマパーク事業のため固定資産が大きくなります。また、自己資金で投資しているため純資産の割合が高くなります。


任天堂:ビジネスモデル

最後に、任天堂を見ていきます。

任天堂は、Switchなどのハード機やマリオシリーズなどのソフトを販売するゲームメーカーです。

任天堂の業績を見ると、ブレやすいことがわかります。

特にハード機がヒットするかどうかで業績がブレやすいのが分かります。

以上を踏まえて、貸借対照表を見ていきます。

任天堂は業績のブレに備えて現金を多く保有しているため、流動資産が大きくなります。

また、無借金で経営を行っているため負債は小さくなります。

任天堂は外部の工場に生産を委託し、そこで生産されたゲーム機を一般消費者向けに販売する「ファブレス」型のメーカーです。

外部の工場に生産を委託するファブレスのため、固定資産が小さくなります。


まとめ

今回はエンタメ業界を展開する3社のビジネスモデルの特徴を解説しました。

決算数値を見ることで、身近に使用しているサービスの実態を読み取ることができます。

以上、正解は選択肢③がNetflixでした。

以上、お付き合いいただきありがとうございました。

決算書や企業のビジネスについて少しでも興味を持っていただけましたら幸いです。

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<この分析記事の出典データ>

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この記事を書いた人

著者:大手町のランダムウォーカー

大手町のランダムウォーカー

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トータルSNSフォロワー20万人の会計インフルエンサー。著書の『世界一楽しい決算書の読み方』はシリーズ累計30万部突破。

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