企業のビジネスモデルと財務数値を結びつける会計クイズ。
1日1問挑戦して、ビジネス知識を身に付けましょう。
今回は、メディア企業の10年比較問題です。
この記事では、時系列分析からメディア企業の変遷を数字を使って解説します。
企業紹介:アイティメディア
最初に今回の登場企業の紹介です。
今回は、メディア事業を複数営む上場企業アイティメディア(2148)を元に、メディア事業の経営戦略を解説します。
アイティメディアは「ITmedia」「ITmedia ビジネスオンライン」などの専門情報メディアや旬な情報を幅広く紹介する「ねとらぼ」を運営している上場企業です。ソフトバンクパブリッシング株式会社(現SBクリエイティブ株式会社)の100%子会社として1999年に設立されました。
売上高の内訳が大きく変化
アイティメディアは直近10年間で売上の内訳が大きく変化している特徴があります。
セグメント別売上高を10年前と比較して見ると、元々は広告収入を中心とした「メディア事業」が売上高が大部分を占めていました。
ところが近年、「リードジェン事業」の売上が拡大しており、全体の約半分を占めています。
アイティメディア:事業内容と特徴
アイティメディアの「メディア広告事業」は広告主から広告掲載に対する広告料を受け取るビジネスモデルです。
広告収益のうち約4割が運用型広告収益で、ねとらぼが運用型の拡大を牽引しています。
ITメディアのリードジェン事業とは?
次にアイティメディアの「リードジェン事業」について解説します。
リードジェンとは、リードジェネレーションの略でコンテンツ掲載や展示会への出展などを通じて、見込み顧客の情報を獲得するマーケティング手法のことをいいます。リード(lead)を獲得する(generatioin)という文字通り、マーケティング活動によって見込み顧客情報を獲得する活動のことを指します。
アイティメディアは運営する専門メディア群から得られるデータを活用して、特定のBtoB商材に関心の高いユーザーを判別し、顧客企業に見込み顧客リストとして提供しています。
2006年から参入していたリードジェンモデルのビジネスを2015年から拡大させました。
基盤システムの刷新を機に2018年からリードジェンモデルの対象メディアをさらに拡張させています。
会計クイズ:アイティメディアの時系列問題
以上を踏まえてクイズです。
「ITmedeia」や「ねとらぼ」を運営するアイティメディアの直近の損益計算書はどちらでしょう?
アイティメディアの10年間の変遷がどのようにコスト構造に変化があるかを予想して考えてみてください。
損益計算書について詳しく知りたい方は、下記の記事もおすすめです。