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【図解】人材ビジネスの儲けの仕組みを徹底解剖!決算書から読み取る人材広告、人材紹介、人材派遣のビジネスモデル

【図解】人材ビジネスの儲けの仕組みを徹底解剖!決算書から読み取る人材広告、人材紹介、人材派遣のビジネスモデル

2022.7.17に更新

会計クイズとは、企業のビジネスモデルと財務数値を結びつけるトレーニングができるコンテンツです。

今回は人材ビジネスの儲けの仕組みをリクルートやビズリーチ等を元にクイズで解説します。
クイズを通じて、分析力やビジネスリテラシーを身に付けましょう!

会計クイズの登場企業:ビジョナルの事業内容

ビジョナルは、即戦略人材と企業をつなぐ転職サイト「ビズリーチ」を運営しています。
ビズリーチ事業は右肩上がりで成長しており、2021年の売上高は235億円で、ビジョナル全体の売上高のうち約8割を占めています。

会計クイズのヒント:人材業界のビジネスモデル

問題を解くためのヒントとして、最初に人材業界の主要ビジネスモデルを解説します。
人材業界には大きく3つのビジネスモデルがあります。

  • 求人広告
  • 人材紹介
  • 人材派遣

ビジネスモデル:求人広告

求人広告とは、求人企業が広告を出すことで求職者を募集する形です。
タウンワークなどの求人サイトに、求人情報を載せる際にお金が発生します。

ビジネスモデル:人材紹介

人材紹介とは、人材紹介社員が求職者と面談し、適正などを踏まえてマッチングする形です。
求人情報をサイトに載せ、人材がマッチングした際に、お金が発生します。

ビジネスモデル:人材派遣とは

人材派遣とは、人材派遣会社と雇用契約を結んだ求職者が求人企業に労働を提供する形です。
人材派遣会社と契約している派遣スタッフが、求人企業に労働を提供することでお金が発生します。
人材派遣会社は派遣料金に手数料加えた金額を受け取り、派遣料金を派遣スタッフへ支払います。

会計クイズ:問題

以上を踏まえた上で会計クイズです。
ビズリーチを運営する「ビジョナル」の損益計算書はどれかを考えてみてください。

損益計算書について1から学びたい方は、下記の記事もおすすめです。

【図解】人材ビジネスの儲けの仕組みを徹底解剖!決算書から読み取る人材広告、人材紹介、人材派遣のビジネスモデルの会計クイズ

このクイズの解答は...
(下記のボタンを押して回答できます)

選択肢①

選択肢②

選択肢➂





会計クイズ:正解の発表

正解は選択肢③がビジョナルの損益計算書でした。
お付き合いいただき、ありがとうございます。

それでは、会計クイズの解説に移ります。

ビジネスモデル:ビズリーチを運営するビジョナル

ビジョナル全体の売上高のうち約8割をビズリーチが占めています。つまり、ビジョナルの財務数値はビズリーチの影響を強く受けます。
まずは、ビズリーチがどのような事業かを深堀りしていきます。

ビズリーチのビジネスモデル:求人広告

ビズリーチは、求人広告人材紹介の両方の収益モデルを採用しています。

求人広告は、求人企業が広告を出すことで求職者を募集するサービスです。
求人広告企業は、広告を掲載する際に求人企業から掲載料を受け取ります。

ビズリーチのビジネスモデル:人材紹介

また、人材紹介は、人材紹介社員が求職者と面談し、適正などを踏まえてマッチングさせるサービスです。
人材紹介企業は、マッチングに応じて求人企業から紹介手数料を受け取ります。

そして、ビズリーチは、求人企業から「ビズリーチの利用料」「成果報酬の紹介手数料」両方を受け取る収益モデルです。
さらに求人企業のみならず、ヘッドハンター、求職者からも収益を得ています。
このように、一般的な人材紹介業よりも多様な収益モデルを有するビジネスを展開しています。

儲けの仕組み:ビズリーチが解決する課題

では、なぜこのような収益モデルを築くことができるのでしょうか?
これを紐解くために、ビズリーチが解決した国内の人材(転職)業界の課題を紹介します。

従来の転職市場では、転職者がヘッドハンターから受ける提案は、ヘッドハンターにより大きく異なる傾向がありました。
この理由は、ヘッドハンターごとにがアクセスできる情報ソースが限定的であったからです。

一方、求職者は転職という大きな決断をするために、より多くの選択肢を求めることになります。
したがって、従来の転職市場では、より多くの選択肢を得るために、求職者はたくさんのヘッドハンターへアプローチする必要がありました。

ビズリーチは、このような従来の転職市場の課題を、データベース活用のプラットフォームで解決しました。

このプラットフォームでは、まず転職者がデータベースに職務履歴書を登録します。
そのデータベースはヘッドハンターや求人企業に公開されており、それをもとに彼らは求職者へ直接スカウトします。
つまり、求職者は職務履歴書をビズリーチに登録するだけで、多くの選択肢に出会えるようになりました。


求人サイドも「お金を払うほど転職に本気なプロフェッショナル(即戦略)人材」に、直接スカウトを送ることができるという大きなメリットを享受します。

このように従来の課題を解決したことにより、ビズリーチは求職者、求人企業、ヘッドハンターの三者から課金売上を得る収益モデルを築くことに成功しました。

人材ビジネスの重要指標:ビズリーチの事例

それでは、ビズリーチのビジネスの経営指標についてを決算書から読み取っていきます。
ビジョナルは、売上を構成する重要変数として、求人企業数、ヘッドハンター数、転職者数を開示しています。

ビズリーチのKPI:求人企業

求人企業からは、利用料と成果報酬の2種類の収益を得ています。
収益の変数は下記の計算式に分解できます。
利用料=求人企業数×契約単価
成果報酬=採用決定人数×求職者の転職後理論年収の15%

ビズリーチのKPI:ヘッドハンター

ヘッドハンターからも、利用料と成果報酬の2種類の収益を得ています。
収益の変数は下記の計算式に分解できます。
利用料=ヘッドハンター数×契約単価
成果報酬=採用決定人数×採用企業から得る紹介手数料の20~30%

ビズリーチのKPI:転職者

転職者からは、プレミアムサービス会員料を得ており、下記の計算式に分解できます。
会員量=有料会員数×課金単価

ビズリーチのKPI:まとめ

上記の重要変数をまとめます。

これらの売上の因数のうち、単価は簡単には動かせません。
したがって、ビズリーチの経営上の重要指標は、利用企業数、利用ヘッドハンター数、スカウト可能会員数となります。
ビズリーチを運営するビジョナルの決算書からも大まかな数字が開示されています。

人材ビジネスの決算書の読み方:ビズリーチの事例

それでは、以上を踏まえてビジョナルの損益計算書を見ていきましょう。
ビジョナルの売上原価は、主に労務費とサーバー利用料のため、売上原価率は小さくなる傾向があります。

また、ビジョナルは、求職者と求人企業、ヘッドハンターの三者を集める必要があるため、広告宣伝費が多額に必要となります。
従って、損益計算書には広告宣伝費の割合が最も高く反映されています。

リクルートHDとパーソルHDの人材ビジネスモデル

他の選択肢の企業、リクルートHDとパーソルHDの決算数値も見ていきましょう。
2社には、人材派遣が売上高の半分以上を占めるという共通点がありました。

人材派遣とは、人材派遣会社と雇用契約を結んだ求職者が求人企業に労働を提供するモデルです。

人材派遣の売上高は、求人企業からの派遣料+手数料の総額になります。

また、人材派遣の売上原価は、求職者への賃金や保険料等になります。
そのため、売上原価率は高くなる傾向にあります。

人材ビジネスの決算書の読み方:パーソルHDの事例

パーソルHDは売上高のうち、大半を人材派遣が占めています。

よって、全体の売上原価率は高い傾向にあります。

人材ビジネスの決算書の読み方:リクルートHDの事例

リクルートHDは、最も売上高が大きいのが人材派遣ですが、その割合は全体の半分ほどです。
残りの半分は、原価がほとんど計上されない事業で構成されています。

人材派遣とその他の売上が半々である結果、リクルートHDの売上原価率は50%ほどになります。
販管費は主に営業の人件費と広告宣伝費になっています。

人材ビジネスの会計クイズ:まとめ

今回は人材ビジネスを展開する企業の財務諸表から、各人材ビジネスの特徴と財務数値を解説しました。
決算数値を見ることで、身近に使用しているサービスの実態を読み取ることができます。



以上、お付き合いいただきありがとうございました。
決算書や企業のビジネスについて少しでも興味を持っていただけましたら幸いです。

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