Funda Navi
バナー広告

会計クイズ

決算書の読み方

学習コンテンツ

勉強会情報

【図解】10年間でビジネスモデルが変化した企業は?決算数値から経営戦略を解説

【図解】10年間でビジネスモデルが変化した企業は?決算数値から経営戦略を解説

2022.11.11に更新

「会計クイズ」とは企業の決算数値とビジネスモデルをリンクさせる思考トレーニングです。今回は10年間で企業のビジネスモデルがどのように変化していったのかを数字で追っていきます。

会計クイズ:問題

早速クイズです。
10年間で大きくコスト構造の変わったこの企業は選択肢のうちどの企業でしょう?

①任天堂(ゲームメーカー)
②ローソン(コンビニ)
③クックパッド(情報メディア)
④ZOZO(アパレルECプラットフォーム)


Twitterでも沢山の方にご参加頂きました!
※毎週日曜日の21時より、このような会計クイズを発信しています!

会計クイズ:ヒント

まずは登場企業のビジネスモデルのヒントから紹介します。

任天堂のビジネスモデル「ファブレス」

ファブレスとは、工場を自社で保有せず、外部の提携企業に製造を委託し、自社開発の製品を販売する形態のことです。

ローソンのビジネスモデル「フランチャイズ」

フランチャイズとは、フランチャイズ加盟店にブランドや商品、運営ノウハウを提供する対価として、加盟店の収益の一部をロイヤリティとして受け取るビジネスモデルです。

クックパッドのビジネスモデル

‍クックパッドは、サイト訪問者がレシピを投稿することで、価値が上がる特性のメディアです。
よって、クックパッドがお金をかけて、レシピを作成するモデルではありません。

ZOZOのビジネスモデル

ZOZOは、仕入販売に加えて受託販売ビジネスを展開しています。
仕入販売は商品を仕入れて販売するビジネスで、受託販売は商品の販売業務を代行するビジネスです。

以上を踏まえて、ぜひ考えてみて下さい。

損益計算書の基本的な読み方についてを知りたい方は、下記の記事もお勧めです。
損益計算書のわかりやすい読み方

【図解】10年間でビジネスモデルが変化した企業は?決算数値から経営戦略を解説の会計クイズ

このクイズの解答は...
(下記のボタンを押して回答できます)

①任天堂

②ローソン

③クックパッド

④ZOZO





会計クイズ:正解

正解は選択肢④ZOZOでした。
お付き合い頂きありがとうございました。

会計クイズ:解説

それではここからは解説です。
各社の財務数値と共にビジネスモデルについても見ていきます。

会計クイズの解説:任天堂


任天堂はゲームの製造メーカーであるため、損益計算書のコストに占める売上原価の比率が高い特徴があります。
ゲームソフトはもちろん、DSシリーズやSwitchといったハードを製造していることから、一定程度の製造原価は発生します。
任天堂の10年比較

近年、任天堂はどうぶつの森やマリオカート等の大ヒット商品を多く生み出し、利益率、利益額共にかなり高くなっています。
任天堂の業績10年推移


利益額の推移を見てみると、10年前の業績はかなり低迷していました。
10年前はスマホゲームの波に押され、ハードゲームの販売状況が不振となり、その結果ゲームソフトで利益を出すことが厳しい状況でした。
一方、近年は任天堂Switchの大ヒットで大きく収益性を向上させています。
任天堂の業績10年推移


任天堂は自社で工場を保有しない「ファブレス」形態のビジネスモデルです。
工場を自社で保有せず、外部の提携企業に製造を委託し、自社開発の製品を販売します。
従って、製造原価の大半は委託先への支払いコストで構成されることから、どれだけゲームがヒットしたとしても、原価率が10%以下まで減少するということは考えにくいです。
任天堂ビジネスモデル

会計クイズの解説:ローソン

次はコンビニエンスストアを運営するローソンの財務数値を見ていきます。
ローソンは10年間の損益計算書を比較しても一番変化が少ない企業です。
ローソンの10年比較

コンビニ運営会社の多くが、フランチャイズからロイヤリティ収入を得るビジネスモデルを採用しています。
これは、自社で保有していないフランチャイズ店舗に対して、商標や経営サポートを提供する見返りとして、フランチャイズ店舗の稼いだ収益の一部をロイヤリティ収入として得るビジネスモデルです。
ローソンのビジネスモデル


フランチャイズからのロイヤリティ収入を得るビジネスは、原則としてコストが発生しない取引であるため、コンビニ運営企業の原価率が非常に低くなりやすい特徴があります。
従って、ローソンの原価率を10年推移で見ても分かる通りほぼ一定で推移しています。
ローソンの業績10年推移

会計クイズの解説:クックパッド

次はクックパッドの損益計算書の10年比較を見ていきましょう。
クックパッドの原価率は10年前と比較しても非常に低い数値です。
一方、販管費の比率が10年前とでは非常に大きくなっていることが分かります。
クックパッドの10年業績推移

クックパッドは、サイト訪問者がレシピを投稿することで、メディアの価値が上がる特性のメディアです。
従って、投稿者がメディアのコンテンツの大半を作ります。
運営会社の原価はサーバー費用等の維持費が中心となり比較的原価率が低くなりやすいビジネスです。
クックパッドのビジネスモデル


クックパッドの売上高と粗利率の推移を見ても分かる通り、売上の増減の影響をほぼ受けず、粗利率は一定の推移で維持する動きとなっています。

クックパッドの業績10年推移

一方、営業利益は悪化傾向です。
これはYouTubeやInstagramの成長により、様々な媒体で料理関連の投稿をする人が増え、結果として10年間で大きく競争環境が激化してしまいました。
クックパッドの業績10年推移

会計クイズの解説:ZOZO

最後はいよいよ、この問題の正解のZOZOです。
10年間の損益計算書の推移を見ていきましょう。
10年間で比較してみると、原価率が大きく減少していることが分かります。
ZOZOの10年推移


ZOZOは従来は仕入販売のビジネスを展開しており、商品の仕入原価が30~40%近くを占めていました。
その後、商品を仕入れない受託販売形態のビジネスモデルを主とする「ZOZOTOWN」がZOZOの成長を加速させます。
このZOZOTOWNの受託販売ビジネスは、他社の商品を預かり、代わりにZOZOがユーザに対して販売するビジネスモデルです。
販売額の一部が手数料収入として売上高に計上され、原則として取引からは原価は発生しません。

ZOZOのビジネスモデル

その結果、ZOZOTOWNの受託販売ビジネスの売上高が増加するに連れて、粗利率がどんどん大きくなっていくという面白い動きとなります。
ZOZOの業績10年推移

会計クイズ:まとめ

以上、今回の問題の解答解説でした。
財務数値とビジネスモデルをセットで追っていくと、非常に有用な示唆を得られることが少なくありません。
1人でも多くの人に決算書を読む面白さが伝わりますと幸いです。


シリーズ累計30万部突破!
世界一楽しい決算書の読み方シリーズ、大好評発売中です。
ぜひ、一緒に決算書の読み方を学びましょう!

早速読んでみる!




決算書の読み方や企業のビジネスモデルを学びたい方は、アプリ「Funda」もぜひ触ってみてください!
1日5分から学ぶことができます。
決算書の読み方が学べるアプリ

<この分析記事の出典データ>
任天堂 IRライブラリー
ローソン IRライブラリー
ZOZO IRライブラリー
クックパッド IRライブラリー

クイズに正解した方はぜひTwitterやInstagramで教えて下さい。
大手町のランダムウォーカー」のアカウントをタグ付けしてくだされば必ず拝見しに行きます。

Funda Navi
トップ記事一覧勉強会情報