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【金利を見れば景気がわかる】金利と景気循環を徹底解説

【金利を見れば景気がわかる】金利と景気循環を徹底解説

2022.6.6に更新

金利を見れば景気がわかる?

金利と景気は、切っても切り離せない密接な関係にあります。一般的には好景気になれば金利は上がり、不景気になれば金利が下がる関係です。
すなわち金利の動向を観察すれば、現在の国内の景気をある程度推測できると言ってよいでしょう。
一方で、金利は為替の影響を受けやすく、外国為替が変動すれば金利が連動し、さらにその影響を景気が受ける関係でもあります。
金利と景気、為替はそれぞれがお互いに影響を与え合う関係であり、どれも無視できるものではありません。

金利とは

金利とは、借りた金額に対して上乗せして支払う金額の割合を指します。100万円を借りた1年後に103万円で返さなければならない場合、金利は3%と表されます。
なお、金利に従って発生したお金が「利子」または「利息」です。金利と混同されがちですが、金利は支払う金額の割合のこと、利子・利息は支払うお金そのものを指すもののため、観点が異なる存在として区別する必要があります。

単利と複利とは

利息計算の方法は「単利」と「複利」に分かれます。
単利は、元本にのみ利息がつく計算方法であり、複利は利率をかける対象が元本だけでなく、増えた利子も含まれる方法です。
例として、100万円を年利5%で預け入れたとします。
単利の場合には元本の100万円が利息が付き、1年預ければ105万円、2年なら110万円。5年預ければ125万円と増えていきます。
複利の場合には増えた利息に対しても利息が付きます。1年目は105万円と単利と変わりませんが、2年目は110.25万円。5年後には127.6万円と、単利よりも多くの利息が増えていきます。
短期間なら大きな違いはありませんが、預け入れ期間が長くなればなるほど利息の差は広がっていくため、金融商品の利息計算方法はしっかりと吟味する必要があるでしょう。

固定金利と変動金利

お金を借りる際の金利は「固定金利」と「変動金利」に分かれます。
固定金利は、原則として契約期間中は金利が一定に保たれ、社会環境の変化などがあっても増減しない金利を指します。
変動金利は、契約してから一定期間ごとに金利が見直され、変動する金利です。日本銀行が定める政策金利の影響を強く受けます。
固定金利は変動金利よりも高めに設定されるのが一般的です。変動金利が長期間低水準で推移する場合、支払う利息の総額は固定金利の方が高額です。一方で変動金利が上昇傾向にある場合、固定金利が低い時に契約しておけば、トータルでの支払利息額は低くなります。

実質金利と名目金利

金利の影響は、物価上昇率の扱いの違いにより「名目金利」と「実質金利」という2つの見方ができます。
名目金利は、表示されている金利そのものを指します。預金や債券などの金融商品で提示される表面利率が名目金利です。
仮に100万円を1年間預けた結果105万円になったなら、その金融商品の名目金利は5%となります。
実質金利は、名目金利に物価上昇率の影響を反映させた利率です。物価の上昇・下落の影響を受け、表面利率の価値が変動するという考え方が反映されています。
仮に100万円を1年間預けた結果105万円になったとしても、この1年間の間に物価が2%上昇したならば
105万円÷102%≒103万円
となり、実質金利は3%と考えられます。

金利と景気はどういう関係?

金利と景気は非常に密接な関係があり、金利を見れば現在の景気を読み解くことができます。
一般的に、景気がよければ金利が上がり、景気が悪くなれば金利が下がる関係にあります。
景気がよいときは企業の収益が増え、従業員の給与もアップします。そのため消費や投資に使われるお金が増え、商品やサービスの売れ行きが向上。企業は多くの商品やサービスを市場に供給するため、設備投資や広告宣伝費などに投入する資金の需要が向上。積極的にお金を借りる結果、金利が上昇していきます。
景気が悪いときは商品やサービスが売れず、企業は設備投資や経費の投入を控えるようになります。従業員の給与も伸びず、市場にお金が流れなくなるため、さらに企業は消費や投資に消極的にならざるを得ません。お金を貸す側としては少しでも借りやすくなるよう、金利を下げる動きを見せるようになります。
また、景気の動向には中央銀行による金利の調整が大きく影響します。景気がよくなりインフレが加速すると、中央銀行は金利の引き上げに動きます。預金金利が引き上げられると、人々は余剰資金を預貯金に回し始めます。素の結果市場に回るお金が減り商品やサービスの売れ行きが悪くなり、景気が後退。加熱していたインフレが抑えられはじめます。
景気の後退が加速すると、物価が下がるデフレが進行します。中央銀行による金利の引き下げにより、預貯金に回されていた資金が市場に流れ始めると、再び商品やサービスの購入が促進されるため、景気が回復傾向へと向かいます。
このように、金利の上昇と景気の回復は常に連動し続ける関係にあります。

金利と物価の関係

金利と景気に密接な関係があるように、金利と物価にも深い関係があります。

物価とは

物価とは、あらゆる商品やサービスの価格を総合的かつ平均的にみたものです。一般的には商品の価格そのものを表現する言葉として使われますが、経済的な観点では「物価指数」を用いて、市場全体における価格の平均値として捉えられます。
物価は、商品やサービスがもつ貨幣に対しての交換価値と捉えることができます。物価が上昇すれば、交換するために必要な貨幣の量が増え、貨幣の価値が強まれば少ない貨幣で交換できるようになるため、貨幣の価値と物価は対照的な関係と考えられます。

物価と金利の関係とは

景気と金利同様に、物価と金利の間にも密接な関係があります。
景気がよくなれば商品やサービスの需要が増します。いわば商品やサービスの価値が上がり、お金の価値が下がる状態になりますので、消費者は預貯金に貯め込まず、積極的に消費する傾向を強めます。
市場にお金があふれ、価値が下がり続けてしまうと、物価が上がり続けるインフレの状態が続きます。中央銀行は預貯金の市場への流出を食い止め、過度なインフレを引き起こさないよう、引き締め施策として金利を上昇。高い金利で消費者の資金流出を食い止め、物価の高騰を防ぎます。
一方で、景気の悪化により商品やサービスの需要が減ると、価格は下落します。従来よりも少ないお金で商品が買えるようになると、相対的にお金の価値が上昇。消費者はお金を使うよりも貯め込んだ方が得だと考えるようになります。そのため中央銀行は金利を引き下げて市場にお金が流れやすい環境を整え、景気を上昇させるようなアクションを起こすのです。

金利と為替

金利に影響するもうひとつの大きな要因が為替の影響です。金利は国内の景気や経済活動の結果だけでなく、海外との為替相場の影響によっても上下する性質を持っています。

為替とは

為替とは、現金の移送を伴わない金銭の取引を指し、取引対象によって「内国為替」と「外国為替」に分類されます。
内国為替は郵便為替や銀行振込など、現金の代わりとなる証書などで金銭の受け渡しを済ませる方法です。
外国為替は、異なる通貨を使用する外国との間で行われる為替取引のこと。為替手形や送金小切手、銀行振込など、こちらも現金を直接用いずに送金・決済します。
この海外との為替取引の際、異なる通貨を交換する時に用いる比率が「為替レート(為替相場)」です。為替レートはそれぞれの国内の景気や経済情勢などにより変動し、交換に必要な通過の量が変動します。
一般的には為替といえば外国為替を指し、「外為(がいため)」と呼ばれることもあります。

金利と為替の関係とは

為替レートの変動は、金利にも大きな影響を与えます。
為替レートが変動し、1ドルを買うための日本円が多く必要になる現象を、円の価値が安くなりドルが高価になることから「円安ドル高」といいます。
円安ドル高の状態が進行すると、ドルに対する円の価値が低くなるため、同じ商品を輸入するにも多くの円が必要となります。
すると海外からの輸入品が高額となるため、物価が上昇しインフレが進行。消費者は安いうちに商品を買おうと、銀行からお金を引き出す傾向が強まります。
銀行は、預金の減少を食い止めるために金利をアップ。今度は円の魅力が上がることでドルから円に替えようとする動きが強まり、円の価値が高い「円高ドル安」へ移行。海外からの輸入品が安くなり物価が低下すると、モノよりもお金が価値を持ち始めます。
そうなると、どんどんお金を使わせようと銀行が金利を引き下げる動きが強まり、市場の円流通が活発に。円の価値が薄まり、円安ドル高が進行する……という循環が繰り返されるのが、金利と為替の関係なのです。
ただし、為替は対象国内の景気にも左右されます。景気は経済活動だけでなく季節要因によっても変動するため、単純に上記の循環だけで判断するのは危険です。

まとめ

金利は物価や為替と密接な関係にあり、それぞれと影響を与え合っています。為替の影響により金利が変動し、さらに物価にも影響、また為替に影響がでるという循環により、景気が形作られていくのです。関連する指標を観察することで、将来的な変動を予測することも可能。景気の変動を観るなら、物価や為替といった方面の指標も確認しておくとよいでしょう。

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