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【図解】売上高成長率とは?企業の成長に欠かせない成長性の指標を徹底解説

【図解】売上高成長率とは?企業の成長に欠かせない成長性の指標を徹底解説

2022.6.24に更新

売上高成長率:意味

売上高成長率(英語:Sales Growth Rate)とは、基準年度と当年度の売上高を比較することで企業の成長性を表す経営指標です。

売上高成長率:指標の計算式

(当年度売上高÷基準年度売上高‐1)×100=売上高成長率(%)
売上高成長率とは

売上高成長率:考え方

売上高成長率は、基準年度の売上高と当年度の売上高を比較してどれほど成長したかから、企業の成長性を判断する際に使う指標です。

売上高は利益の源泉となるため、売上高の規模を大きくすることが重要になります。
売上高が利益の源泉となるというのは、売上高の一部が利益となるということです。

マザーズの企業やベンチャー、スタートアップでは、売上高の成長が特に重視されます。ぜひ分析する際に、売上高成長率を使ってみてください!

※成長中のSaaS企業を見る際は、売上高成長性と売上高営業利益率を合わせた40%ルールも確認しておくとおすすめです。
売上高成長率の基本的な考え方

売上高成長率:使い方

売上高成長率は、企業の成長性を見る上で重要です。

しかし、計算式に当てはめて経営指標を算出するだけでは、その数値が良いのか、悪いのか判断することができません。
そのため、売上高成長率を使って分析する際は、必ず比較する必要があります。

売上高成長率の場合、
・競合企業の成長率
・市場全体の成長率
の2つが主な比較対象となります。

分析対象の企業が仮に売上高が成長していたとしても、競合企業がそれ以上に成長していた場合(分析対象企業<競合企業)には、市場のシェアを奪われていることを意味します。
また、分析対象の企業の成長率と比較して、市場規模がそれ以上に成長していた場合(分析対象企業<市場規模)には、市場の中でシェアを落としていることを意味します。

このように成長率が良いのか、悪いのかを判断するためには、競合他社や市場全体との比較が重要となります。
売上高成長率の使い方

売上高成長率:使用する際の注意点

売上高成長率を使う際に、注意してみておくべき点があります。
これは、売上高成長率だけではなく、成長企業を見る際には確認しておくべき内容です。

企業が急激な成長をすればするほど効率性や安全性の指標が悪化してしまう可能性があるということです。

企業を成長させるフェーズでは、経営者は多少のリスクを許容して動く事があります。
そのため、企業の売上高を成長させる際に関係の深い「棚卸資産」「売上債権」「借入金」もセットで見るべきです。

それぞれどのように関係するかを解説します。

売上高成長率の注意点:棚卸資産

通常、企業が売上をあげるためには販売する商品が必要です。
そのため成長フェーズにおいて、多めに製品を製造したり商品を仕入れたりするため、棚卸資産が一時的に増加することがあります。
しかし、製造または仕入れた商品が増加しても、すべて販売できるのであれば問題はありません。

注意しなければいけないのは、需要予測を見誤り商品が売れず、棚卸資産として企業に滞留してしまった場合です。
現金化の難しい資産を抱えているという状況にあるため、経営効率が悪化してしまう可能性があります。

事例:販売用不動産を取り扱っていたアーバンコーポレイション

アーバンコーポレイションという販売用不動産を扱っていた企業は、売上高が年々増加傾向にあり、売上高だけを見ると成長性の高い企業でした。しかし、売上高の増加以上に売れない販売用不動産(棚卸資産)を抱えてしまい、現金が払えなくなり倒産しました。

売上高成長率の注意点:売上債権

売上高と同時に売上債権も急激に増加している場合には注意が必要です。
売上債権とは、販売代金を回収する権利です。

会計上は商品やサービスを販売した時点で売上になります。しかし売上債権を使って取引している場合、その売上の全てを現金で回収できるとは限りません。

例えば、厳しいノルマを課せられた営業担当が、ノルマ達成のために支払い能力の無い企業に無理やり販売したとします。もし仮に販売先が倒産した場合、売上高は計上されるも、売上債権は回収出来ないということが起こります。
そのため、売上高と同時に売上債権が急激に増加している場合には、その売上債権が回収できるかどうかを考えなければいけません。

売上高成長率の注意点:借入金

最後に、借入金の増加です。

企業が成長するフェーズでは、当然投資の原資が必要となります。
その原資として多額の借入金が使用されるケースがあります。
借入金を使って企業を成長させるというのは王道的な経営手法のため、借入金が悪ということではありません。
しかし、時に必要以上に借り入れ、無理な投資を行うケースがあります。

そのため、売上高の成長性や企業の体力に見合った借入額となっているか、また今後返済することが可能な範囲の借入額となっているかを把握する必要があります。

事例:いきなりステーキを運営するペッパーフードサービス

いきなりステーキは人気の外食チェーンとなり売上高が成長している企業で、店舗数も年々増加傾向にありました。
しかし、店舗運営が安定しない状態で急激に店舗数を伸ばしていたため、店舗数の拡大に対して売上高が伴わず、借入金が返済できなくなるという状況になりました。
売上高成長率を見る際の注意点

売上高成長率:プラットフォーム運営企業の事例

プラットフォームを運営している企業の場合は、GMV(流通総額 英語:Gross Merchandise Value)の成長率もセットでおさえましょう。
プラットフォーム運営企業の売上高は、プラットフォームのGMVに運営企業の取り分であるテイクレートを乗じた数値になります。
そして、このテイクレートがプラットフォームの価値にあたります。

つまり、売上高ベースで成長率を計算してしまうと、プラットフォームの価値であるテイクレートを考慮することができません。
したがってプラットフォーム運営企業の場合は、GMVの成長率を見た上で売上高成長率を見るのがおすすめです。

有価証券報告書にはプラットフォーム運営企業の場合、GMV(または流通総額)が記載されている場合もありますので、ぜひ分析の際には確認してください。
(決算説明会資料に掲載されている場合もあります。)‍

売上高成長率:指標の調べ方

それでは実際の指標の調べ方です。
今回は有価証券報告書を使って売上高成長率の計算に必要となる数値を取りに行きます。

有価証券報告書の第一部【企業情報】の中の、第1【企業の概況】に企業の財務数値数年分のデータが掲載されています。

「1【主要な経営指標等お推移】」を見ると、売上高のデータが数年分掲載されています。
その数値をもとに売上高成長率を計算することができます。
有価証券報告書と売上高成長率
有価証券報告書と売上高成長率
有価証券報告書と売上高成長率
有価証券報告書とCAGR

売上高成長率:まとめ

以上、指標の解説でした。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
指標を比べ差が出ることがわかったら、次はその原因がどこにあるのかを調べることで一歩深堀した企業分析を行うことができます。ぜひ参考にして頂けると幸いです。

他にも成長性の指標あるのでよかったら覗いてみてください!
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