消費動向調査とは?消費者の消費動向から景気を判断する指標
2024.4.29
消費動向調査とは
消費動向調査は、消費者の生活や家計に関する考え方や物価の見通しなどをとらえ、景気動向を把握するための指標です。
内閣府が毎月実施している、消費者へのアンケート結果を数値化して作成しています。
一般的には、投資家やアナリストが景気動向を把握する際に使用します。
消費者の心理状況を見る理由は、消費者が経済に楽観的な場合、消費量が増加する傾向があるためです。
そのため、個人消費の先行指標として有効な情報として使われています。
個人消費は、日本のGDPのうち5割以上を占めており、国の経済に大きなインパクトを与えます。
消費動向調査の内容
消費動向調査は、
・消費者態度指数
・消費者意識指標
・基調判断
が記載されています。
※基調判断は、調査結果の要点という報告書の要点が記載されている資料の方に記載されています。
消費者態度指数
消費者の今後6ヶ月間の消費動向の見通しを表しています。
調査では、「暮らし向き」「収入の増え方」「雇用環境」「耐久消費財の買い時判断」の4つの項目を、消費者がそれぞれ5段階に評価しています。
段階評価は、良くなる・やや良くなる・変わらない・やや悪くなる・悪くなるに分けられています。段階ごとに点数が配分され、消費者意識指標などの数値と共に算出されます。
※補足
暮らし向きとは、一般的には生活や家計のこと。
耐久消費財とは、家電製品や自動車、家具など、長期に渡って使用するもの。
消費者意識指標
消費者意識指標とは、「暮らし向き」「収入の増え方」「雇用環境」「耐久消費財の買い時判断」のそれぞれのアンケート結果を数値化したものです。
つまり、消費者態度指数を構成する要素が、消費者意識指標となります。
消費動向調査の確認ポイント
グラフをみて、「前月とどれほど差があるのか」、「景気がいいとされていた時、悪いとされていた時とどれほど差があるのか」、「各グラフの数字の推移」を見る必要があります。
消費動向調査のデータの取得方法
「内閣府 消費動向調査」と検索し、最新の調査結果から消費動向調査の詳細を把握します。
過去のデータも見れるため、当時の経済状況なども加味して調べると有益な示唆を得られます。
https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/shouhi/shouhi.html
日本だけではなく、米国でも個人消費の先行指標は意識されています。
米国の個人消費関連の指標を見る際には、ミシガン大学消費者信頼感指数、コンファレンスボードがあります。
ヤフーやブルームバーグなど市場に関する情報を発信をしているメディアで見ることができます。
消費動向調査のまとめ
内閣府によって毎月行われている指標動向調査は、消費者の心理状況を把握することができる指標のため、消費動向を把握したい投資家やアナリストなどが確認しています。
実際にデータを見る際には、過去との比較や数値の推移を把握しながら使います。
以上、ぜひ活用してみてください!