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ユニットエコノミクスとは?ビジネスの健全性を測る指標を解説

2024.4.24

ユニットエコノミクスとは?ビジネスの健全性を測る指標を解説

この記事では企業分析を行う際に役に立つ経営指標の意味と使い方について解説します

図解を交えながら解説していきますので、ぜひ最後まで読んでいただけますと幸いです。


ユニットエコノミクスとは?

ユニットエコノミクスとは、ビジネスの健全性を測る指標です。

主にSaaS企業などのサブスクリプション型のビジネスモデルで使われ1顧客あたりの採算性を示すKPIとして使用されます。


LTVをCACで割って計算

ユニットエコノミクスは、下記の計算式で算出します。

LTV÷CAC=ユニットエコノミクス(円)

ユニットエコノミクスの計算式で必要となるLTVとCACについて解説します。


LTVとは

LTVとは、「Life Time Valueの略で、顧客が生涯にわたってどれくらい利益をもたらすかを表した指標です。

日本語では、顧客生涯価値と訳されます。

LTVの計算式は業界によってさまざまですが、ここでは代表的なものを挙げます。

顧客の平均単価÷チャーンレート(解約率)=LTV(円)

顧客の平均単価から解約率を割ることで、顧客1人あたりどれくらい利益をもたらすかが分かります。

上記の計算式は、主にサブスクリプション型のビジネスモデルで用いられます。


CACとは

CACとは、「Customer Acquisition Costの略で、顧客を獲得するために必要な費用を表した指標です。

日本語では、顧客獲得コストと訳されます。

CACは、下記の計算式で算出します。

顧客獲得コストの総額÷新規顧客獲得数=CAC(円)

営業費用や広告宣伝費などの顧客獲得コストの総額から新規顧客獲得数を割ることで、顧客1人獲得するためにかかった費用を求めることができます。


ユニットエコノミクスの目安

ユニットエコノミクスは、LTV(顧客生涯価値)がCAC(顧客獲得コスト)を上回っている状態であることが望ましいです。

上記の状態は、1人あたりの顧客から健全に利益を出せている状態であると判断できます。

逆に、LTV(顧客生涯価値)がCAC(顧客獲得コスト)を下回っている状態の場合、顧客を獲得するたびに損失を出している状態を意味します。従って、ユニットエコノミクスの改善が必要であり、場合によっては事業の撤退を考える必要がある状態です。


ユニットエコノミクスの目安は3倍

上述した通りLTV>CACの状態が望ましいですが、SaaSビジネスはCAC以外にプロダクト開発やサーバーの維持費などの他の費用もかかります。

そのため、LTVがCACの3倍程度ある状態が健全な状態であり、1つの目安として判断できます。

もちろん業種やビジネスモデルによってユニットエコノミクスの平均値が異なるため、参考の1つとして3倍という数値を覚えておくぐらいが望ましいでしょう。


ユニットエコノミクスの重要性

サブスクリプションモデル型のSaaS企業は先行投資を行い、時間とともに利益を上げ投資分を回収するビジネスです。

そのため、今のビジネスが健全な状態であるか、投資分が回収できるかが不透明な状態になってしまいます。

そこでユニットエコノミクスを使うことで、今のビジネスがちゃんと利益を生み出すのか健全な状態であるかが分かるため、SaaS企業にとって非常に重要な指標です。

しかし、ユニットエコノミクスが高ければ高いほど良いというわけではありません。

ユニットエコノミクスが高いということは、さらにCACを上げて顧客獲得を行えるため機会損失を招いている状態です。

したがって、ユニットエコノミクスが高い=良いというわけではないため注意が必要です。


ユニットエコノミクスの改善方法

ユニットエコノミクスを改善する方法は主に2つあります。

  • LTVを上げる
  • CACを下げる


LTVを上げる

1つ目の方法はLTVを上げることです。

顧客生涯価値を上げればそのまま利益増加につながり、ユニットエコノミクスの改善につながります。

LTVを上げる方法は主に以下の施策があります。

  • 顧客単価を上げる
  • 解約率を下げる

クロスセルやアップセルで顧客単価を上げるか、顧客との信頼を深めるなどして解約率を下げることでLTVが向上します。


CACを下げる

2つ目の方法はCACを下げることです。

顧客獲得コストを抑えることができればユニットエコノミクスが改善し、また事業拡大のためにさらにCACをかけることができます。

CACを下げる方法は主に以下の施策があります。

  • 営業費用・広告宣伝費等を見直す
  • コンバージョン率を上げる

営業費用や広告宣伝費などのマーケティング費用を見直したり、顧客を獲得するコンバージョン率を上げたりするなど、今よりも効率よく顧客を獲得することができればCACの削減につながります。


ユニットエコノミクスのまとめ

以上、ユニットエコノミクスの解説でした。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

SaaS企業をはじめとしたサブスクリプションモデルの企業を分析する際は、ぜひ活用してみてください!

この記事を書いた人

著者:大手町のランダムウォーカー

大手町のランダムウォーカー

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トータルSNSフォロワー20万人の会計インフルエンサー。著書の『世界一楽しい決算書の読み方』はシリーズ累計30万部突破。

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