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シェアリングエコノミーとは?メルカリやココナラを事例に解説!

シェアリングエコノミーとは?メルカリやココナラを事例に解説!

CtoC(シェアリングエコノミー)とは

CtoCとは「Consumer to Consumer」の略称であり、「個人間取引」と訳されています。消費者(Consumer)が消費者に対してモノやサービスを販売する形態のビジネスを言います。

CtoC取引は、「プラットフォームを提供する企業」、「サービス・スキルを商品として販売する出品者」、「出品者の商品を購入するユーザー」の3者によって取引されています。

また、新たな経済のかたちとして「シェアリングエコノミー」と呼ばれています。


シェアリングエコノミーとは

シェアリングエコノミーとは、インターネットを介して個人同士でモノや場所、スキルなどを取引する新しい経済の形のことです。そして、シェアリングエコノミーをビジネスモデルとしている事業者はあくまでマッチングの場であるプラットフォームを提供しています。

シェアリングエコノミーサービスは、大きく分けて5種類に分類されます。

  • モノのシェア(フリマ・レンタルなど)(メルカリなど)
  • 空間のシェア(ホームシェア・駐車場・会議室など)(Airbnb・akippaなど)
  • 移動のシェア(カーシェア・ライドシェア・シェアサイクルなど)(パーク24など)
  • スキルのシェア(家事・介護・育児・知識など)(Casyなど)
  • お金のシェア(クラウドファンディングなど)(CAMPFIRE・Makuakeなど)


その他の〇to〇

個人間取引を「CtoC」と表すように、企業間取引や企業と個人の取引などの場合の表し方も紹介します。

他の取引形態について紹介します。


BtoB(Business to Business):企業から企業に向けた取引

工場(製造業を営む企業)に部品を提供する企業など、企業向けにモノやサービスを提供しているビジネスモデルはBtoBに該当します。近年ではネット広告代理店など、ネットビジネスでもBtoB企業の活躍が目立っています。

BtoC(Business to Business):企業から消費者に向けた取引

一般消費者であるみなさんが利用するお店のほぼ全てがこのBtoCに該当します。スーパーや家電量販店、アパレルショップなどのリアル店舗に加え、ECショップ(通販)などです。

BtoE(Business to Employee):企業から従業員に向けた取引

企業や一般消費者ではなく、自社の従業員に対する取引も存在します。社員割で購入しているケースがそうですね。

BtoG(Business to Government):企業から行政に向けた取引

行政に向けた販売やサービスも存在します。道路工事などの公共インフラ事業の入札制度が主な例です。また、役所の設備、システムの保守点検などのサービスも該当します。


GtoC(Government to Consumer):行政から消費者に向けた取引

行政から一般の人に向けたサービスの提供も意外と身近に存在します。たとえば住民票やパスポートの発行や、ネットで確定申告ができる(e-Tax)サービスの提供、もっと身近には図書館や公園の運営もGtoCと言えます。


CtoC(シェアリングエコノミー)登場の背景

モノをたくさん所有することが「幸福」と感じていた戦後復興の時代から、モノがあふれる時代へと変わるにつれ、所有に対する欲求が希薄化してきました。実際に昨今、「若者のクルマ離れ」が加速化し所有しているというステータスよりも、レンタカーやカーシェアリングで必要な時にだけ利用するという考え方が多くなってきています。

しかし、不動産の「賃貸」もある意味シェアリングエコノミーの一種で、昔から存在する仕組みですが、なぜ近年急激にこのような言葉が増えたのでしょうか。

それは、IT技術の発展に伴い、煩雑な書面での取引をせずに、スマホのボタンひとつで個人間取引ができるサービスが出てきたことが要因の一つとして考えられます。


「所有」から「利用」という新しい消費モデル

若者の車離れのように、所有するではなく使いたい時だけ使用するという考え方に変わっている中で、洋服に対する考え方も変わってきています。

MRI(野村総合研究所)とメルカリが、シェアリングサービスの普及がもたらす社会・経済への影響を共同研究した結果、若者の洋服などの買い方が変わっていることが判明しました。それが「SAUSE」と呼ばれる新しい消費モデルです。

SAUSEとは、Search(検索)、Action(行動)、Use(一時利用)、Share(再販売)、Evaluation(評価)で構成されており、新しい消費モデルの行動を表しています。

参考:メルカリとシェアリングエコノミーに関する共同研究を実施


CtoC(シェアリングエコノミー)を運営する「メルカリ」「ココナラ」「スペースマーケット」

個人間のモノの取引のプラットフォームを運営するメルカリ

フリマアプリで最も有名と言っても過言ではないメルカリはCtoC取引のプラットフォーマーです。

メルカリでは販売者に対して、販売価格の10%を手数料として回収するビジネスを展開しています。


得意を売り買いできるプラットフォームを運営する「ココナラ」

最近CMでおなじみのココナラは、人のスキル(デザインやWebサイト制作、動画・音楽制作)を売り買いすることができます。

ココナラも同じく手数料を回収していますが、販売者から22%、購入者から5.5%の手数料となっています。


スペースのシェアリングプラットフォームを運営する「スペースマーケット」

スペースマーケットは、使っていない建物や部屋など保有している人と利用したい人をマッチングさせるプラットフォームです。

スペースマーケットは、販売代金の30%をスペース保有者から受け取り、スペース利用者から5%を受け取ります。


CtoC(シェアリングエコノミー)プラットフォームの収益構造

CtoCの取引ができるサイトやアプリを運営する企業は手数料で儲けるビジネスモデルです。

GMVに対して一定の手数料率をかけ、発生した手数料を収益とします。


プラットフォームビジネスで考えるべき指標「GMV」「テイクレート」

プラットフォームビジネスで外せない指標があります。

GMV」と「テイクレート」の2つです。

必ず押さえておきましょう。


GMV(Gross Merchandise Value:流通総額)とは

企業がプラットフォーム上で消費者の購入した商品やサービスの販売総額を表しています。

プラットフォーム企業のトップラインになるため、最も重視される指標です。

GMVが高ければ高いほど、収益となる額も大きくなる可能性があります。

テイクレートとは

CtoC運営企業におけるテイクレートとは、プラットフォーマーがCtoC取引金額から手数料として回収する企業側の取り分のことを言います。

先ほどの例から挙げるとメルカリは10%の手数料を取っているのでテイクレートは10%となります。

そして、GMV×テイクレートが企業のプラットフォーム運営による売上高になります。


GMVの成長に必須な広告宣伝費

プラットフォーム企業にとって重要なGMVを上げる上で、欠かせないのが広告宣伝費です。

GMVを分解すると、取引回数×平均取引額となります。

さらに、取引回数を分解すると、MAU×1人当たりの取引回数となります。

※MAUは、1ヶ月当たり1回でもサービスを使用したりする人が該当します。

MAUと1人当たりの取引回数を増やすために、広告宣伝費をかける必要があります。

例えば、何かのキャンペーンをCMで告知して、新規の顧客を獲得することで、MAUが増加します。

取引回数を上げることを目的としてキャンペーンを行った場合、1人当たりの取引回数の増加につながります。

広告宣伝費は先行投資になります。

顧客を獲得する際や取引を促すために広告宣伝費をかけますが、1回の取引だけでは広告宣伝費を回収できない場合がほとんどです。

そのため、これから何度も取引してもらう中で少しずつ回収します。

そして、費用が先行しやすいということは、初期は赤字になりやすい傾向があります。


プラットフォームに密接な関係があるネットワーク効果(ネットワーク外部性)

プラットフォームビジネスには、ネットワーク効果(ネットワーク外部生)という考え方が欠かせません。

ネットワーク効果とは、製品やサービスの利用者が増えるほどその製品やサービスの価値が高まり、価値が高くなったことにより製品やサービスの利用者がさらに増えるというものです。

みなさんがよく使っているLINEやTwitter、InstagramなどのSNSもネットワーク効果によりユーザー数が増加しています。

簡単な事例をもとに、ネットワーク効果の理解を深めましょう。


事例:メルカリのネットワーク効果

メルカリは、出品数がプラットフォームの一番の価値になります。

出品数が多いほど、利用者が欲しいものが見つかりやすいためです。

出品数が増えることで、メルカリの魅力が上がります。

よって、利用者が増え、購入数が増加します。

購入数が増加するということは、購入者がたくさんいるということを表すため、メルカリに出品する人が増えます。


事例:LINEのネットワーク効果

LINEは、LINE利用者同士のチャットサービスのため、LINEの利用者が知り合いにLINEでチャットしようとシェアします。

よって、LINEの利用者が増加します。

LINE利用者が増えることで、みんなLINE使っているとLINEの魅力が上がります。


プラットフォームビジネスのテイクレートの考え方

プラットフォームビジネスのテイクレートは、プラットフォームの価値を表しています。

要は、テイクレートが高いほど、価値が高いということです。

なぜ、テイクレートが高いほど価値が高いかというと、いくつかの選択肢がある中でその販売手数料を支払ってでもそのプラットフォームを使いたいとなっているからです。

具体的に、メルカリとスペースマーケットで比較してみましょう。


メルカリとスペースマーケットのテイクレートの比較

メルカリとスペースマーケットは、取扱商材が違うもののテイクレートが10%と35%と違います。

なぜスペースマーケットがメルカリよりも25%も高いテイクレートを設定できる要因の1つを見てみましょう。

スペースマーケットは、スペース提供者が被害にあった時のための保険を提供しています。

よって、高めの販売手数料を払ってたとしても安心して取引することができます。

メルカリは、顧客間の取引の問題には保険などはありません。


CtoC(シェアリングエコノミー)のメリット

自社の商品やサービスを販売するBtoC企業などと違い、CtoCプラットフォーマーは個人同士の取引の場を提供することがメインのため、在庫を抱えるリスクがないのが大きなメリットです。プラットフォーマーは利用者が取引を行いやすいよう、プラットフォームの改善や訴求に注力できるのもメリットです。


CtoC(シェアリングエコノミー)のデメリット

CtoCプラットフォーマーは、GMVを上げる構成要素であるMAUを成長させるために、継続的に広告宣伝費をかける必要があります。

広告宣伝費は先行投資のため、初期は赤字になりやすく、多くのキャッシュが必要になります。

さらに、広告宣伝費をかけたとしても、MAUの増加につながるとは限りません。

よって、広告宣伝費がその後回収できない可能性もあるということです。


事例:プラットフォームビジネスを展開するメルカリ

プラットフォームビジネスを展開するメルカリを事例に解説していきます。

メルカリはプラットフォームビジネスで重要なKPIであるGMVとMAUを決算説明会資料にも掲載しています。

下図を見る限り、右肩上がりで成長しているのがメルカリの特徴といえます。

プラットフォームの価値を高めるために広告宣伝費等の先行投資が多くなります。

よって、初期は赤字が続く傾向があります。

実際にメルカリの営業利益の推移をみてみても、直近の2021年以前は赤字が続いています。

メルカリのGMVと広告宣伝費の推移を見てみましょう。

GMVは右肩上がりで成長している中、広告宣伝費は2020年が一番多くなっており、2021年には広告宣伝費が下がっています。

2017年から2021年にかけて、GMVは3倍以上成長していますが、広告宣伝費は約2倍の増加となっております。

よって、広告宣伝費以上にGMVが増加していることが読み取れます。

今回のメルカリは現在うまくいっている事例ですが、広告宣伝費をかけていてもGMVが成長しない場合もあるため、分析する際は必ず確認しましょう。


まとめ

今回はCtoC(シェアリングエコノミー)というビジネスモデルを解説しました。

実際にこのようなビジネスを展開している企業は他にもたくさんあります。

さきほど説明した「メルカリ」や「スペースマーケット」、「ココナラ」などが該当します。

決算書を読む際や、ビジネスを学ぶ際などに意識してみてください。

この記事を書いた人

著者:大手町のランダムウォーカー

大手町のランダムウォーカー

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トータルSNSフォロワー20万人の会計インフルエンサー。著書の『世界一楽しい決算書の読み方』はシリーズ累計30万部突破。

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